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WiFi設定の『リースを更新』とは?メリットや手順を徹底解説!
iPhoneでWiFiの設定画面を開くとき、『リースを更新』や『DHCPリースを更新』というボタンを見かけたことはありませんか?
iPhoneのバージョンによって表記は異なりますが、『リースを更新』『DHCPリースを更新』はいずれも同じ機能です。
この記事では、そんなiPhoneならではの機能である『リースを更新』『DHCPリースを更新』について詳しくご紹介します。
実用性が大きいわけではありませんが、不安定なWiFiに接続しやすくしてくれる機能ですので、iPhoneユーザーの方はぜひ意味と使い方を知っておきましょう。
1.『DHCPリースを更新』ってなに?
一言でいえば、『DHCPリースを更新』は、IPアドレスを変更する機能のことです。
iPhoneのWiFi設定画面で見たことがある方は多いはずですが、実際に使用することは稀なため触らずそのままにしていたという方も多いのではないでしょうか。
しかし、IPアドレスを変更する機能といってもこれだけでは意味がよく分からない方も多いはずです。
まずは『DHCPリースを更新』の“DHCP”の意味について確認しましょう。
1-1.DHCPとは、IPアドレスを自動で割り当てる機能のこと
DHCPとは、Dynamic Host Configuration Protocolの略で、インターネットに接続している端末のIPアドレスを自動で割り当てる機能のことです。
簡単に言えば、インターネットに必須なIPアドレスを受け取るために利用されている機能です。
また、IPアドレスとはインターネットに接続するための仮の住所のようなもののことで、このIPアドレスがなければ、回線があってもインターネットに接続できません。
ちなみに、IPアドレスはネット接続する度にプロバイダから貸し出されるもので、接続を切断するとIPアドレスはプロバイダに返却されます。
このIPアドレスの貸し出しと返却を自動で行うシステムがDHCPです。
IPアドレスについて詳しく知りたい人は、以下の記事を確認してください。
WiFiにおけるIPアドレスは住所代わり!基礎知識を丁寧に解説! - FUJIログ通信
「WiFiでよく現れるIPアドレスとは何だろう?」と悩む人や、意識しないままWiFiを使っている人が大多数でしょう。しかし、IPアドレスを持っていないと、ネット上の全サービスが利用できません。ここではWiFiでのIPアドレスの重要性や種類などを紹介します。知識を身に着け、快適なWiFi通信を行いましょう。
1-2.『DHCPリースを更新』とは、IPアドレスを手動で割り当てる機能
ここまで、DHCPはIPアドレスを自動的に割り当てる機能とご紹介しましたが、そんなDHCPを手動で更新するのが『DHCPリースを更新』という機能です。
つまり『DHCPリースを更新』は、手動でIPアドレスをリフレッシュして割り当て直す機能といえます。
『DHCPリースを更新』すれば、貸し出されているIPアドレスをプロバイダに返却し、再度貸し出してもらえるのです。
ただ再度貸し出ししてもらうだけなので、更新に意味はあるの?と疑問に思う方もいますよね。
その理由を次の項目から詳しく解説していきます。
2.実は、『DHCPリースを更新』は、実用性があまりない機能
実は、『DHCPリースを更新』は、実用性があまりない機能と言ってもいいでしょう。
『DHCPリースを更新』をしなくても、IPアドレスは自動で変わりますし、固定IPアドレスを利用している時に使うと、接続に不具合が出る可能性のある機能だからです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1.IPアドレスはDHCPリースを更新しなくても勝手に変わる
そもそもIPアドレスは、DHCPリースを更新しなくても、固定IPアドレスを使っていなければ、インターネットへの接続のたびに自動で変更されるものです。
仮に全く変更しないで同じIPアドレスを使い続けていると、どこかでそのIPアドレスが漏れてしまえば不正にアクセスされる危険性が高くなります。
ですので、インターネットへ接続する度に自動で変更されるようになっているんですね。
なので、あえて『DHCPリースを更新』の機能を使ってIPアドレスを変更する必要は基本的にはありません。
では、固定IPアドレスを利用している場合はどうでしょうか。
次の項目で詳しく見ていきましょう。
2-2.固定IPアドレスがおかしくなってしまう可能性がある
固定IPアドレスを使用しているときに『DHCPリースを更新』を行うと、不具合が起こる場合があります。
固定IPアドレスとは、基本的には有料でなければ提供してもらえないIPアドレスのことで、何度接続しても同じIPアドレスでインターネットに接続できるサービスです。
例えば自宅でサーバーを構築しウェブサイトを公開する場合や、外出先から自宅パソコンにアクセスしてリモート操作する場合に、固定IPアドレスが必要となります。
また、自宅の監視カメラにアクセスしてペットの状態を確認したり、防犯に活用したりすることも可能です。
このように固定IPアドレスを活用しているときに『DHCPリースを更新』してIPアドレスを変更しようとすると、
- 接続が不安定になる
- 接続できない状態に陥る
などの不具合が起きる恐れがあるため、注意が必要です。
自動的に固定されたIPアドレスへ割り当てているのに、DHCPリースを更新するとリフレッシュによって固定されたIPアドレスを変更しようとしてしまい、正常な動作を妨げてしまう可能性があるんですね。
このように、最初にお伝えしたIPアドレスが自動的に変わっていることや、今ご紹介した固定IPアドレスへの不具合を考えるとあまり実用性がないものということがわかっていただけたと思います。
ではなぜDHCPリースを更新があるの?と疑問を抱く人も多いですよね。
実用性があまりないとはいえ、まったく利用価値がないわけではありませんので、『DHCPリースを更新』を使用するべきタイミングについて解説いたします。
3.『DHCPリースを更新』のタイミング
iPhoneで『DHCPリースを更新』をするタイミングとしては、固定IPアドレスを利用していない場合でWiFiに繋がらないときやWiFiが不安定で接続しづらいときなどが挙げられます。
IPアドレスの一時的な不具合によってインターネットに接続できない、または不安定で接続しづらいときに行えば、インターネットの接続を安定化する場合があるのです。
ただ、WiFiが不安定なときは、DHCPリースを更新よりも先にWiFiルーターの電源を落として数分後に再起動したり、同時接続している機器を減らしたりといった簡単にできて効果の高い対処法があります。
このことから、対処法をいろいろ試しても効果がでなかったときに試してみるのがいいと言えるでしょう。
最後に、iPhoneで『DHCPリースを更新』『リースを更新』をする手順をご紹介します。
3-1.『DHCPリースを更新』を行う手順
- iPhoneの設定アプリを開く
- 設定からWiFiを開く
- WiFiのSSIDをタップする、またはSSIDの右端にある『i』をタップする
- 『リースを更新』をタップ
以上の手順を行えば、『DHCPリースを更新』できます。
ただし、『DHCPリースを更新』はiPhoneにしか搭載されていない機能です。
Androidを利用している方は利用することができないので、注意しましょう。
まとめ
『DHCPリースの更新』は、タップするだけでIPアドレスを割り当て直すことができる機能ということがわかりましたね。
どうしてもインターネットに接続できない、不安定な接続で困っているときには『DHCPリースを更新』してIPアドレスを変更してみるという選択肢も覚えておくと便利です。
とはいえ、普段使っていて不便を感じていないときには、あまり使うことがない機能です。
iPhoneを使用していてWiFiが不安定になったときに『リースを更新』をすれば通信が改善する可能性もありますが、まずはルーターやデバイスを再起動させてみてください。
他にも、WiFiルーターのソフトウェア更新や同時接続数を減らすなど、代表的な対処法をいくら試しても接続が改善しない場合には、試しに『DHCPリースを更新』や『リースを更新』を行ってみるとよいかもしれません。
安定したWiFi環境で、快適にインターネットライフを楽しめるように選択肢として覚えておいてはいかがでしょうか。