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WiFiと無線LANの違いとは?WiFiの誕生と次世代WiFiの普及

2019.08.01

無線LAN とWiFiの違いについてお調べですね。

無線LAN とWiFiは同様の意味で使われますが、厳密に言うと異なります。

今回は、WiFiと無線LANの違いについて解説!

WiFiの歴史やWiFiが普及して便利になったことも知って、あなたの知識を深めてください。

1.無線LANとWiFiって何が違うの?

無線LANとWiFiは、今や生活に欠かせないものです。

しかし、「無線LANもWiFiも同じじゃないの?」と思っている人も少なくありません。

どちらも無線でインターネット接続できることは同じですが、意味が異なります。

  無線LAN WiFi
意味 有線LANを無線化したもの 無線LANの中で相互接続を保証している規格を使った技術、製品のこと

無線LANとWiFiをそれぞれ知って、2つの違いを確認しましょう。

1-1.無線LANとは?

無線LANとは、有線LANを無線化したもののことです。

有線LANの場合、パソコンや周辺機器とそれぞれケーブルを使わなければならず、ルーター周りがケーブルだらけになります。

そこでLANを無線化することでケーブルは不要となり、機器同士でやり取りを行いやすくしたのです。

しかし、無線LANが登場した当初、メーカーごとに採用している規格が異なり、違うメーカーの機器同士では無線LANで接続(以下、相互接続) できませんでした。

1-2.WiFiとは?

WiFiとは、無線LANの中で相互接続を保証している規格を使った技術、製品のことを指します。

無線LANは初め相互接続ができず不便でしたが、統一規格を採用することでメーカー違いの機器でも相互接続できるようになりました。

しかし、各メーカーがそれぞれ統一規格を使用した製品を作っても、本当に相互接続できるか保証できません。

そこでWi-Fi AllianceというWiFiの相互接続を認定する団体が、相互接続保証を認定した製品に「Wi-Fi」というロゴの使用許可を与えるようにしたのです。

このような経緯があり、WiFiとは無線LANの中で相互接続保証された規格を使った技術や製品のことを指す言葉になりました。

1-3.【結論】無線LAN= WiFiと考えて良い

無線LANとは、有線LANを無線化したもののことです。

WiFiとは、無線LANの中で相互接続を保証している規格、技術、製品のことを言います。

そのため、無線LANとWiFiは、厳しく言うと異なった技術のことです。

しかし、一般的に厳しく使い分けているところは少なく、無線LAN=WiFiと考えて良いでしょう。

2.無線LANとWiFiの歴史

無線LANとWiFiの違いについて確認しました。

次に、無線LANとWiFiの歴史について説明します。

  1. 無線LANの誕生と普及
  2. 相互接続できる無線LAN(WiFi)の誕生
  3. 日本における無線LAN(WiFi)普及
  4. 無線LAN(WiFi)の高速化

歴史を知ることで、無線LANとWiFiの違いについてより理解が深まるでしょう。

2-1.無線LANの誕生と普及

1970年、ハワイ大学がハワイの4つの島を無線で繋ぐ無線LAN「ALOHAnet」を開発しました。

ALOHAnetは、同大学の分散するキャンパスを繋ぐネットワークを形成する目的で作られたのです。

その後、アメリカでそれまで軍事用に使われていた無線帯域を民間に開放し、無線LAN製品の開発が進みます。

そして1991年、アメリカ初の無線LAN機器「WaveLAN」が発売されたのです。

しかし、このときの無線LANは非常に低速なものでした。

有線LANの速度が最大10Mbpsに対し、無線LANは最大2Mbpsだったのです。

さらに無線LAN機器は高価で、メーカーごとに相互接続できず不便だったため広く普及しませんでした。

2-2.相互接続できる無線LAN(WiFi)の誕生

相互接続できない原因は、メーカーごとに使用する無線LANの規格が異なるためでした。

そのため1997年、無線LANの統一規格「IEEE802.11」が誕生します。

しかし、各メーカーの足並みは揃わず、すぐに普及しません。

そこに、すでにIT業界で影響力のあったアップルが統一規格を使った製品を発表するのです。

1999年、新しい無線LAN統一規格「IEEE802.11b」が制定されると、アップルはその規格を使った無線LAN機器「AirPort(日本ではAirMac)」を発売しました。

AirPortは1万円程度という無線LAN機器として破格の値段であり、アップルのスタイリッシュなデザインもあって世界中で大ヒットしたのです。

そうして他のメーカーも規格を合わせるようになり、無線LAN(WiFi)は広く使われるようになりました。

2-3.日本における無線LAN(WiFi)普及

日本では1993年に、アメリカで開発された無線LAN機器を発売しています。

機器の価格は45万円で無線LANカードは約19万円であり、相互接続もできなかったため普及しませんでした。

その後アップルのAirPort発売をきっかけに、他国と同様日本でも各メーカーがWiFi対応を進めていきます。

しかし、日本でも家庭やオフィスへのWiFi導入は進んだものの、他国と比べて街中のフリーWiFiの普及率が低いです。

理由としては、日本のスマートフォン利用者はキャリアと契約しており、フリーWiFiを使う機会が少ないことが挙げられます。

2014年度の情報通信白書によると、フリーWiFiを使う割合はアメリカだと約50%に対し、日本は30%に留まりました。

現在はカフェや公共機関でのフリーWiFi導入もあり、フリーWiFiを使う人も増えています。

しかし、他国と比べると接続方法が難しかったり、英語対応していなかったり対応が遅れていることは確かです。

2-4.無線LAN(WiFi)の高速化

無線LAN(WiFi)の歴史において、無線LANの速度は重要なものです。

初め最大速度2Mbpsだった無線LANは、2003年には最大速度54Mbpsまで改良されました。

2003年ごろに無線LAN内蔵型パソコン、2009年ごろにスマートフォンが普及し始め、無線LANも生活に浸透していきます。

しかし無線LANを使う機器が普及した結果、無線LANが渋滞状態となり繋がりにくく、接続が不安定となったのです。

無線LANの渋滞状態を解消するため、2014年に周波数5GHzを利用した無線LAN「IEEE802.11ac」が制定されました。

それまで周波数は2.4GHzを利用していましたが、無線LAN高速化には新たにより大きな周波数を使わなければならないと判断されたのです。

こうして有線LANと並ぶほど速い、最大1Gbpsを実現しました。

2019年、次世代WiFiが導入開始

2019年から、新たな無線LAN規格「IEEE802.11ax」の普及が始まります。

これまでWiFiの規格は最大速度に焦点を当ててきましたが、新たな規格は実効速度を改善しているのです。

実効速度とは、普段の生活で実測されるデータ通信の速度を言います。

つまり、新たな規格は理論上の速度を改善するのでなく、実際に利用するレベルで速度を上げられるよう開発されたのです。

また、無線LANのセキュリティ規格も置き換わるため、より安全にWiFiを使えるようになります。

新たな規格が普及すれば、今後さらにWiFiを便利に使えるでしょう。

3.WiFiの普及により生活は便利に

WiFiが普及したことにより、私たちの生活は非常に便利になりました。

WiFiの普及により、次のことができるようになっています。

  1. どこでもインターネットを使える
  2. 通信料金を節約できる
  3. 様々な機器を遠隔操作できる
  4. 災害時にもインターネットを使って連絡できる

それぞれ順番に確認しましょう。

3-1.どこでもインターネットを使える

WiFiがあれば、どこでもインターネットを使えるようになりました。

たとえば、カフェでパソコンを使って仕事できるようになるなど、WiFi普及前には思わなかったでしょう。

近年は、次のような場所でWiFiを利用できます。

  • コンビニ
  • カフェ・ファーストフード店・ファミレス
  • ホテル
  • カラオケ
  • 駅・空港
  • バス・電車

利用条件や利用方法が統一されていないことが不便ですが、街中のあらゆるところでWiFiに繋がるようになって便利になりました。

3-2.通信料金を節約できる

様々な場所でWiFiを使えるため、通信料金を抑えられるようになりました。

携帯電話の通信量が限界を超えると低速になり、通常の速度にするためには追加料金が必要です。

しかし家や出先でなるべくWiFiを使うようにすれば、通信料金を節約できます。

また、キャリアと契約せずモバイル型WiFiルーターを持ち歩くことで、通信料金を抑えることもできるのです。

WiFiが普及したことでデータ通信する手段が増え、節約できるようになったこともWiFiの功績でしょう。

3-3.様々な機器を遠隔操作できる

WiFiがあると、ケーブルなしで様々な機器を操作できます。

パソコンや周辺機器だけでなく、冷蔵庫やエアコンなどWiFiに繋げられる機器が増えました。

家電などをWiFiに繋げることで、外出先からスマートフォンで自宅の機器を操作することができます。

このようにWiFiに繋げられる家電をIoT家電と呼び、今後さらに開発されて普及していくことでしょう。

3-4.災害時にもインターネットを使って連絡できる

地震や洪水などの災害時、キャリアの電波が使えなくてもインターネットを使えるWiFiがあります。

被災地に無料開放されるWiFi「00000JAPAN」です。

災害があるとキャリアの電波が届かなくなったり、混みあって接続できなかったりします。

しかし、災害時は家族の安否確認など、情報収集が不可欠です。

キャリアの電波だけだと遠くの家族に連絡がとれないこともありましたが、WiFiの普及により災害時の連絡や情報収集も格段に改善しました。

まとめ

無線LANとは有線LANを無線化したもので、WiFiとは無線LANの中で相互接続を保証されている規格である技術や製品のことです。

一般的に同じ意味で使われるため、「無線LAN=WiFi」と考えて良いでしょう。

WiFiが普及したことで、次のようなことができるようになりました。

  1. どこでもインターネットを使える
  2. 通信料金を節約できる
  3. 様々な機器を遠隔操作できる
  4. 災害時にもインターネットを使って連絡できる

今後、さらにWiFiは高速化され、より広く使われると予想できます。

WiFiを活用して、私たちの生活を快適にしていきましょう。

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