「フリーランスになっても子供を保育園に預けられるのだろうか」
「フリーランスと会社員で保育園の申請には何か違いがあるのだろうか」
このような疑問をお持ちではありませんか?
フリーランスの中には自宅で仕事をしている方も多いかと思いますが、お子さんが近くにいると仕事に集中できなくなることもあるでしょう。
そして、できるだけ保育料の安い認可保育園に入れたいですよね。
そこで、フリーランスが子供を保育園に預けるときの注意点や申請方法についてまとめました。
読んでいただくことで、忙しい中でもお子さんの保育園への申請をスムーズに行えるようになるため、ぜひご一読下さい。
目次
フリーランスと会社員には保育園の入りやすさにあまり差はない
フリーランスと会社員で、保育園の入りやすさに差はありません。
しかし、入園の申請をする時や、預けた後にも注意すべき点がいくつあるため、順番に解説していきます。
保育園に入れるかどうかは基本的に子育ての環境で決まる
入園できるかどうかを決める基準は、子育てができる環境であるかどうかです。
保育園は、親の職業や勤務時間、祖父母の状況などによって点数がつけられて、合計点が高い人から入園できる仕組み。
例えば、父方と母方両方の両親(祖父母)が遠方に住んでいて、父母ともにフルタイムで働かないと生計が成り立たないような場合は、点数が高くなって保育園に入りやすくなります。
このように総合的に判断されるため、親が自宅で仕事をしているフリーランスというだけでは、点数にあまり差がつきません。
フリーランスが子供を保育園に入れる場合に気をつけるべき点
次に、フリーランス子供を保育園に入れる際に気をつけるべき点について解説していきます。
会社員とは異なる点に気をつけなければならないため、一つずつ確認していきましょう。
保育料は経費として認められない
保育園は、子供を無料で預かってくれるわけではありません。
所定の方法によって計算された保育料を毎月支払う必要があります。
しかし、この保育料は経費にできません。
なぜなら、保育料は生活していくのに必要な費用と考えられるからです。
経費と認められるためには、事業の売上に貢献していなければなりません。
保育料は、売上に直接的に貢献しているとは捉えられないため、現時点では経費と認められないのです。
自治体によっては申請が通りにくい
お住まいの自治体によっては、フリーランスで働いていることによって不利になるケースも未だに存在します。
入園の判断基準とされる点数は、市町村によって点数の付け方が異なります。
中には、自宅で仕事をしていると点数が低くなって、保育園に入りにくくなる自治体も存在するのです。
また、待機児童が深刻化している都市圏においては、フリーランスよりも会社員の方が優遇される可能性もあります。
そのため、お住まいの地域での保育園の入園基準を熟読することが大切ですね。
2人目の子供を産んだあとは早く仕事に復帰する必要がある
フリーランスの場合、2人目の子供を出産した後は、出産から2ヶ月で仕事を再開しなければならないケースがほとんど。
なぜなら、2ヶ月以上仕事をしていない期間ができると、1人目のお子さんも保育園を出なければならなくなってしまうからです。
また、フリーランスは会社員のように、育休や産休といった制度がありません。
働いていない期間は、収入がなくなってしまうことからも、早めに仕事に復帰しなければならないのです。
周りの親からクレームを入れられるケースがある
フリーランスとして働きながら子供を保育園に預けていると、稀に同じ保育園に子供を預けている親からクレームを入れられることがあります。
フリーランスという働き方を選択する人が増えてきたとはいえ、一般的にはまだ馴染みのない職業です。
自宅で仕事をしているという事は、自宅で遊んでいると思っておる親もいるのです。
しかし、そこで他の親のクレームに屈する事はありません。
市町村役場に申請をした上で、入園を認められているという自信を持ってください。
フリーランスが保育園への入園を申請する際の必要書類
フリーランスが保育園の申請に必要な書類は、会社員と少し異なります。
ここでは、フリーランスが保育園の申請をする際に必要な書類と、注意点について解説していきます。
申請に必要な書類は以下の3種類です。
- 労働状況申告書
- 就労実績表
- 仕事をしていることがわかる書類
なお、申請は代理の人に任せるのではなく、必ず親本人が市町村役場の担当窓口に申請しに行きましょう。
本人が申請に行くことによって、書類に不備があった場合にはその場で修正できるだけでなく、あなたの状況を口頭で直接職員に説明できるからです。
労働状況申告書
労働状況報告書とは、職種や仕事内容、就労日数、勤務時間などについて申告をする書類です。
特にフリーランスの場合、就労日数や勤務時間については自己申告となります。
会社員やアルバイト、パートであれば勤務先から勤務証明書を発行してもらい、保育園の担当窓口に提出することで申請が可能です。
しかし、フリーランスの場合はどこかに雇われているわけではないため、勤務証明書を入手することができません。
そこで、労働状況申告書を記載することで、どのような仕事をしているのかを申告する必要があるのです。
就労実績表
就労実績表とは、直近3ヶ月の就労状況を細かく申告するための書類。
実際に働いた時間や曜日を具体的に記載していきます。
就労実績表提出することで、保育園の申請の際にいかに子供を育てることが難しいかをアピールすることが可能です。
ただし、嘘の申告はしてはいけません。
仕事をしていることがわかる書類
仕事をしていることが分かる書類とは、フリーランスとして働いていることが証明できる書類であれば何でも構いません。
例えば以下のような書類が考えられます。
- クライアントからの発注書
- クラウドソーシングの実績のコピー
- 開業届
- 確定申告書の写し
開業届は、フリーランスになる際の必須書類ではないため、提出していない方も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、開業届を提出すると同時に青色申告承認申請書を提出することで、所得税や住民税を節税できる効果が期待できます。
保育園に入りやすくなる以外のメリットがあるため、開業届は提出しておくのがおすすめです。
フリーランスが子供を保育園に入れやすくする方法
フリーランスが子供を保育園に入れやすくするには、申請書類をきちんと揃える以外にもいくつか方法があります。
ここでは、少しでも保育園に入れる確率を上げるための方法について詳しく解説していきます。
具体的には以下の2つです。
- 保育が必要な実績を作る
- 入園しやすい保育園を探す
ただし、ここでご紹介する方法を実践したからといって必ず保育園に入れるわけではありません。
どの方法が有効かは、お住まいの地方自治体における保育園の入園基準を必ず確認してください。
保育が必要な実績を作る
保育が必要な実績を作る方法には、以下のような方法が考えられます。
- ベビーシッターの利用履歴
- 1時保育の利用履歴
- 幼稚園の延長申請
これらの履歴や申請があると、子育てが難しい状況であることをアピールできます。
入園しやすい保育園を探す
次にご紹介する方法は、入園しやすい保育園を探す方法です。
例えば、以下のような方法が挙げられます。
- 0歳児から入れる保育を探す
- 保育園に入りやすい自治体を探して引っ越す
- 倍率の低い保育園を探す
保育園に入園できる確率は、住んでいる場所や子供の年齢によって大きく変わります。
あなたにとって、実践しやすい方法を選んでみてください。
0歳児から入れる保育を探す
0歳児のクラスは、他の年齢に比べて入園しやすい可能性があります。
なぜなら0歳児は他の年齢に比べて、保育園に預ける人が少ないため。
0歳といえば生まれてまだ間もない時期で、親が子供に寄り添って育てていることが多いのです。
生まれてすぐ保育園に預けることに抵抗がなければ、ぜひ0歳から入れる保育園を探してみてください。
保育園に入りやすい自治体を探して引っ越す
保育園への入りやすさは、お住まいの自治体によっても大きく異なります。
都市圏や地方政令都市等は人口や子供の数も多いため、待機児童が問題となるほど保育園に入りにくいのです。
一方で、地方では保育園の申請をすると、すぐに入園できるケースも少なくありません。
仕事内容がパソコン1台あればできるようなものであれば、思い切って地方都市に引っ越してみるのも良いでしょう。
倍率の低い保育園を探す
保育園によって競争倍率が異なるため、倍率が低く入りにくい保育園を狙うのも有効な手段です。
ただし倍率が低いことには「交通の便が悪い」「距離が遠い」など、何かしらの理由が存在します。
探すだけでなく、競争率が低い利用を確認し問題ないか検討しましょう。
会社員からフリーランスになったときに必要な保育園の申請
既に子供を保育園に入れている場合、会社員からフリーランスになった時は、仕事が変わったことを必ず申告しなければなりません。
子供が保育園に入れるかどうかは、親の仕事で判断されている部分もあるためです。
仕事が変わったことを伝えるためには、退職した勤務先から発行してもらった退職証明書や、フリーランスになる際に税務署へ提出した開業届を提出しましょう。
会社員からフリーランスになったからといって、突然お子さんが保育園を追い出されるというケースはあまり考えられないため安心してくださいね。
まとめ
子供が保育園に入れるかどうかは、親の職業だけでなく子育てできる環境であるかどうかが総合的に判断されます。
ただし、フリーランスとして働いていることや、子供の保育が必要な理由については証明が必要です。
申請書類をきちんと記入し、その他の必要書類もきちんと準備した上で、市町村役場の担当窓口に親本人が直接申請をしに行きましょう。
フリーランスとして成功するためには、仕事の時間を確保することがとても重要。
生活をしていくためにも収入は必要なため、お子さんを保育園に預ける事は何も悪いことではありません。
フリーランスとして働きながら育児ができるか不安な方ほど、積極的に他人の力を借りることで、お仕事と子育ての両方をこなしていけるでしょう。