近年、フリーランスとしての働くことが、注目を浴びるようになりました。
フリーランスの人口も年々増えており、興味を持つ人も多いのではないでしょうか。
ですが、実際にフリーランスになろうと思っても、一体どれくらいの収入が見込めるのか分からなければ、踏み出すことを迷ってしまいますよね。
今回は「タイプ別フリーランスの収入の目安と安定した収入から高収入を目指す方法」を紹介していきます。
まずは自分の目指すフリーランスのタイプが、「どれくらいの収入が見込めるのか」ということを把握するところから始めましょう。
目次
フリーランスには4つのタイプがある
割合 | 人数 | 平均年収 | |
副業系すきまワーカー | 41% | 454万人 | 74万円 |
複業系パラレルワーカー | 26% | 290万人 | 154万円 |
自由業系フリーワーカー | 5% | 53万人 | 157万円 |
自営業系オーナー | 29% | 322万人 | 356万円 |
2018年、日本におけるフリーランス人口は約1,119万になり、労働人口の約17%がフリーランスとして働いています。
ですが、すべてのフリーランスが同じような働き方をしているわけではありません。
フルタイムで働く人もいれば、すきま時間に少しだけ働いている人もいるのです。
ここではランサーズが発表した「フリーランス実態調査2018年版」を元に、代表的な4つのタイプを紹介していきます。
自分の目指すフリーランス像と見比べ、収入の目安を把握しましょう。
会社員と平行する副業系すきまワーカー
1ヶ月の労働時間が60時間未満のフリーランスは「副業系すきまワーカー」と呼ばれています。
副業系すきまワーカーの多くが、会社員として本業をしながら、空いた時間を利用してフリーランスとして活動をしているのです。
フリーランスの中でも、副業系すきまワーカーの人口がもっとも多く、約454万人となっています。
働く時間が短いこともあり、平均年収は74万円と決して多いとは言えない金額です。
複数の収入源を持つ複業系パラレルワーカー
1つの会社と契約するのではなく、複数の会社から仕事を請け負うのが、「複業系パラレルワーカー」と呼ばれる人達です。
複業系パラレルワーカーは近年急増しており、現在では約290万人まで増えています。
平均年収は154万円となっており、副業系すきまワーカーと比べると、2倍ほどの収入を得ていることが分かります。
エンジニアなど専門分野に特化した自由業系フリーワーカー
特定の勤務先を持たず、業務委託という形で自分の専門分野の仕事を請け負うのが、「自由業系フリーワーカー」と呼ばれる人達です。
各分野の専門的な知識やスキルを必要とするため、他のフリーランスと比べると数が少なく、53万人ほどとなっています。
平均年収は157万円で、複業系パラレルワーカーと同程度となっています。
自営業系オーナー
自分で事業をしている個人事業主や法人の経営者は、「自営業系オーナー」と呼ばれています。
世間のフリーランスのイメージにもっとも近いのが、この自営業系オーナーではないでしょうか。
自営業系オーナーの数は322万人と、副業系すきまワーカーに次いで2番目に多いです。
平均年収は356万円であり、フリーランスの中でもっとも高い収入を得ています。
フリーランスとして収入を安定させる方法
フリーランスは収入が不安定であると言われています。
前項で挙げた、どのタイプのフリーランスであっても、それは同じです。
フリーランスとして高収入を目指すのであれば、まずは安定して仕事が受注できることを目指しましょう。
そのためには以下の5つの項目を意識することが大切です。
- 納期をしっかりと守る
- クライアントと密接なコミュニケーションをとる
- 広い人脈を持つ
- 複数のクライアントと契約する
- 自分から営業をする
その1:納期をしっかりと守る
フリーランスに限った話ではありませんが、決められた納期を守ることは社会人として最低限のマナーです。
クライアントの立場になってみると、どうでしょうか。
期限を守らないフリーランスとは仕事はしたくないですよね。
期限を守らなければ、信頼が無くなると同時に、仕事を失ってしまう可能性もあります。
最悪の場合、契約の途中であっても契約を切られてしまう可能性があるので注意しましょう。
フリーランスとして生きていくのであれば、納期の厳守は必要不可欠と言っても過言ではないのです。
その2:クライアントと密接なコミュニケーションをとる
安定して仕事を続けるのであれば、普段からクライアントと密接にコミュニケーションをとるようにしましょう。クライアントも人間です。
普段のやりとりが面倒だと思われるようでは、仕事がしづらいですよね。
普段から良好な人間関係を築いておくことで、仕事をお願いされやすくなり、継続的に仕事を受注できるようになるのです。
ですが、けっして「馴れ馴れしくしろ」というわけではありません。社会人として節度を持った関係を築くことが大切なのです。
その3:広い人脈を持つ
フリーランスとして活動していくのであれば、積極的に人脈を広げると良いでしょう。
仕事は人間関係で決まると言っても過言ではありません。
人脈が広がれば、それだけ仕事が舞い込む可能性が高くなります。
人脈を広げるには、同業種が集まるセミナーや勉強会に参加するのがおすすめです。
他にもSNSなどを通じて、同業種の仲間を見つけるのも良いでしょう。
その4:複数のクライアントと契約する
安定して仕事を続けたいのであれば、1つのクライアントだけと契約をするのは控えましょう。
世の中は何があるか分かりません。
それまで問題なく仕事を続けていたとしても、ある日突然契約が切られてしまうことも、フリーランスの業界ではよくある話なのです。
複数のクライアントと契約していれば、いきなり収入がゼロになることはありません。
リスクの分散はフリーランスに必要不可欠だと言えるでしょう。
その5:自分から営業をする
フリーランスは会社員とは違い、待っていても仕事はやってきません。
安定して仕事をするには、みずから積極的に仕事を探しに行く必要があるのです。
ですが、その際には注意点があります。
積極的に仕事を探す必要はありますが、けっして自分を安売りしてはいけません。
仕事をもらおうとするあまり、悪い条件で仕事を引き受けてしまうと、「働いた時間のわりに収入が低い」といったことになります。
仕事の単価が低ければ、その分だけたくさん働かなくてはなりません。
「仕事はあっても休みがなくて苦しい」という思いをすることになるため、仕事選びは慎重にするようにしましょう。
高い収入を得ているフリーランスの特徴
安定して仕事ができるようになったのであれば、収入をアップさせることを目指しましょう。フリーランスで働いている人の中には、年収が1,000万円を超える人もたくさんいます。
彼らに共通しているのは、以下の5つです。
- 複数のスキルを持っている
- クライアントの売り上げに対する意識が強い
- 仕事とプライベートのメリハリができている
- 明確な目標がある
- 自分の仕事に自信を持っている
すべてのフリーランスが1,000万円を超える収入をもらえるわけではありません。
ですが、これらの項目を参考にし、1つでも多く実施することで収入アップには繋がります。
収入を上げたいのであれば、積極的に取り組むようにしましょう。
特徴1:複数のスキルを持っている
複数のスキルを持っているフリーランスはクライアントから重宝されます。
たとえばライターであれば、画像の編集・取材・WordPressによる入稿など、記事を書くこと以外にできることがあれば、収入アップに繋がるでしょう。
他の業種であっても、専門的な知識やスキルを持っている人は、持っていない人に比べると収入が高くなる傾向にあります。
積極的に勉強し、あなた自身の価値を高めていきましょう。
特徴2:クライアントの売り上げに対する意識が強い
引き受けた仕事を納期までにしっかりと終わらせる。とても大事なことですよね。
ですが、頼まれた仕事をするだけでは報酬は上がっていきません。
高収入のフリーランスは経営者的な目線を持っていることが多いです。
その仕事は「何のために行うのか、そのために必要なことは何か」という経営者的な考えを持つことで、クライアントの売り上げに繋がる仕事ができるようになります。
結果として、あなたの市場価値が上がり年収も上がっていくのです。
特徴3:仕事とプライベートのメリハリができている
稼いでいるフリーランスほど、仕事とプライベートのメリハリがしっかりとできています。
フリーランスは、好きなときに好きな場所で働けるため、仕事とプライベートの境目が曖昧になりがちです。
たとえ納期に間に合ったとしても、ダラダラと仕事をすれば、時間効率は良くないですよね。
短時間で集中して仕事をし、プライベートの時間にはしっかりと休息を取ることで仕事の能率が格段に上がるのです。
フリーランスは仕事をした量がそのまま収入に直結します。そのため、収入を上げるには、効率よく仕事をすることが求められるのです。
特徴4:明確な目標がある
明確な目標を持っているフリーランスは収入が上がりやすいです。
人間の脳は「目標を具体的にすればするほど、目標に近づいていく」という構造を持っていることをご存じでしょうか。
目標を具体的にすることで、やるべきことが明確になります。
目標を持たずに仕事をするのは、地図を持たずに旅に出るようなものです。
いつかはスキルが上がり、収入も増えるかもしれませんが、効率は良くありません。
高収入を目指すのであれば、目標を明確にし、それに見合った仕事を選ぶようにしましょう。
特徴5:自分の仕事に自信を持っている
フリーランスで高収入を目指すのであれば、単価交渉は必要不可欠です。
わざわざ自分から報酬を上げようとするクライアントは多くありません。
そのため自分から報酬を上げてもらうよう、交渉することが大切なのです。
ですが、自分の仕事に自信がないフリーランスは、仕事がなくなることを恐れて、単価交渉をしない傾向にあります。
一方で、高収入のフリーランスは自分の仕事に自信があるため、積極的に報酬を上げてもらうようクライアントに交渉します。
自分の価値をしっかりと把握し、適切な値段で仕事を引き受けることが、高収入へと繋がるのです。
誰でも高収入なフリーランスになれる
高収入なフリーランスになるのは、とても険しい道のりです。
ですが、不可能なことではありません。
自分自身をしっかりと見つめ直し、具体的な目標を決めることで一歩一歩着実にゴールに向かうことが可能です。
フリーランスは世界中で注目を集めており、これからも市場は大きくなることとが考えられます。
時代の流れに取り残されず、最先端で活躍するフリーランスを目指しましょう。