WiMAXを契約したものの、電波が入らなかったり通信が遅かったりして解約を検討している人も多いのではないでしょうか。しかし、解約を考えた時に気になるのが高額な違約金ですよね。
多くのプロバイダでは、1年以内の解約で19,000円もの違約金が発生してしまいます。
そこで今回はWiMAXにはクーリングオフが適用されるのか、キャンセルできる期間とやり方について説明していきます。
このページを読めば、WiMAXのクーリングオフについて詳しくなるので参考にしてください。
目次
1.【結論】WiMAXは8日以内なら契約の解除が可能!
結論を先にいうと、WiMAXは8日以内なら契約の解除ができます。
8日以内の契約解除と聞くとクーリングオフが頭をよぎると思うのですが、WiMAXの大元であるUQコミュニケーションズには「クーリングオフではなく初期契約解除制度である」と明記されています。
初期契約解除制度はどのプロバイダでも適用されるため、「A社」では適用されて「B社」では適用されないということはありません。
ただし、プロバイダによっては8日より長い期間を設けている場合もあります。
初期契約解除とはどういったものなのか、
- 初期契約契約解除制度によるキャンセル規定
- WiMAX初期契約解除の条件
上記の2点を中心に解説していきます。
1-1.初期契約解除制度によるキャンセル規定
総務省の資料では、以下のように記載されています。
「一定の範囲の電気通信サービスの契約について、契約書面の受領日を初日とする8日間が経過するまでは、電気通信事業者の合意なく利用者の都合のみにより解除できる」
なお、移動通信サービスでサービスの提供開始日が契約書面の受領日より遅い場合は、その提供開始日を初日とする8日間となります。
つまり、契約したものの「電波が入らない」「通信が遅い」といった利用者側の都合であっても、関係なく解約することができるのです。
初期契約解除制度とクーリングオフの違い
初期契約解除とクーリングオフの大きな違いは、以下のとおりです。
- 利用者側に初期契約解除解除に伴う経済的負担が生じ得る
- 対面販売でも通信販売でも初期契約解除が適用される
なお、WiMAXの初期契約解除に伴う利用者の負担上限額です。
サービス利用料 | 解除までの利用料 |
事務手数料 | 3,000円 |
クーリングオフは利用者側に経済的負担はありませんが、初期契約解除は「解約時点までの利用料や事務手数料は発生してしまう」という違いがあります。
1-2.WiMAX初期契約解除制度の条件
WiMAX初期契約制度を利用する際の条件は、以下のとおりです。
- 契約書面の受領日から8日以内に解約すること
- 利用者は書面で初期契約解除しなければならない
クーリングオフと同様に、利用者は原則として書面により初期契約解除を行わなければならないので、解約時は注意が必要です。
送付する書面は利用者が用意したものでも可能ですが、各プロバイダでも用意されているので契約しているプロバイダの公式サイトを確認してください。
8日を過ぎてしまった場合はどうなる?
8日間が経過すると、初期契約解除は適用されません。
ただし、例外があります。
プロバイダ側が「事実と異なる内容を利用者に告げることで利用者を誤認させて、初期契約解除を行わなかった場合」です。
この場合は、契約の受領日から8日とはなりません。
プロバイダは「不実告知後書面」という書面を交付する義務があり、「不実告知後書面の交付の日から起算して8日以内」なら初期契約解除が適用されるのです。
WiMAXの解約を検討しているなら、早めに申し込むことをおすすめします。
2.WiMAXの初期契約解除制度やり方
WiMAXの初期契約解除は、主に2とおりの方法があります。
- 電話
- 書面
おすすめは、電話で初期契約解除を行う方法です。
書面は郵送での手続きになるため日数を要するうえ、トラブルがあると初期契約解除の期限である8日を過ぎてしまう可能性があります。
電話番号や書面の宛先は契約しているプロバイダでなければならないので、詳しくは各プロバイダの公式サイトを参考にしてください。
では、下記からそれぞれの方法で説明していきます。
2-1.WiMAXの契約キャンセル方法①:電話でのやり方
初期契約解除を電話で行う場合の手順は、以下のとおりです。
- 契約しているプロバイダのサポートセンターへ連絡する
- 初期契約解除を行う旨を伝える
- WiMAX端末一式を返送する
以下は、初期契約解除の際に返送する端末一式の内訳です。
- WiMAXルーター
- SIMカード
- USBケーブル
- 保証書
- 箱
上記のいずれかが欠けている場合は、20,000円前後の機器損害金が発生するので8日間が過ぎるまでは丁寧に取り扱いましょう。
電話で初期契約解除を行う場合は、フリーダイヤルでないプロバイダもあるので電話代がかかってしまうこともあります。
「月曜日を含む休日の翌日」や「ほかの平日の午前中」は混み合うことが多いため、それら以外の時間帯に電話をかけるとスムーズに繋がるでしょう。
なお、電話で初期契約解除を申し込むときは、かけ間違いのないように注意してください。
2-2.WiMAXの契約キャンセル方法②:書面でのやり方
初期契約解除を書面で行う場合の手順は、以下のとおりです。
- 初期契約解除申請書を用意して必要事項を記入する
- 契約しているプロバイダ宛に初期契約申請書を郵送する
- WiMAX端末一式を同梱する
前述のとおり、初期契約解除申請書は自作でも問題ありませんが、公式サイトで用意されていることもあるのでそちらを利用すると良いでしょう。
初期契約解除申請書に記入する事項は、以下のとおりです。
受付番号(契約ID)
契約者住所
契約者名
契約者電話番号(プロバイダによっては不要)
初期契約解除申請書は、WiMAX端末一式も同時に返送することが可能です。別々に返送するより費用も手間もかからないので、申請書と端末一式は同梱したほうが良いでしょう。
3.WiMAXの初期契約解除制度の注意点
以下の2点は、WiMAXにおける初期契約解除制度の注意点です。
- 契約キャンセル時の手数料や費用がかかってしまう
- プロバイダごとに手順は異なる
「初期契約解除制度=クーリングオフ制度」と捉えがちですが、先述のとおり厳密にいうと両者は異なる点も多いのです。
何も知らずに初期契約解除を利用して後悔しないように、覚えておきたいこともあります。
では、WiMAXの初期契約解除制度の注意点の詳細をみていきましょう。
3-1.注意点①:契約キャンセル時の手数料や費用
初期契約解除は、手数料や費用の負担がある点に注意してください。
初期契約解除が行われた場合でも、「電気通信事業者は利用者に対し一定の経済的負担を求めることができる」と定められているからです。
契約キャンセルで発生する事務手数料やサービス利用料は、利用者が支払う義務があります。
ただし、どちらも上限額があります。
サービス利用料については「契約から解除まで」に相当する額、事務手数料は3,000円までしか請求することはできません。
また、WiMAXには初期契約解除制度でも「確認措置」が適用されるため、本体を返品しない場合の代金(機器損害金)も請求することができます。
つまり、初期契約解除によって「サービス利用料」「事務手数料」、場合によっては「機器損害金」が請求されることを覚えておきましょう。
3-2.注意点②:プロバイダごとに手順は異なる
プロバイダごとに手順が異なる点にも、注意してください。
多くのプロバイダは前述した方法によって初期契約解除が可能ですが、一部のプロバイダでは同じ方法で申し込んでも解約できない場合があります。
例えば、プロバイダの中には電話での申し込みができないこともあるので、郵送を利用しなければなりません。
プロバイダによって初期契約解除の手順が異なる場合があるので、事前に必ず契約中のプロバイダの公式サイトを確認しておくようにしましょう。
GMOとくとくBBを契約している場合
電話での申し込みにしか対応していないプロバイダには、GMOとくとくBBがあります。
GMOとくとくBBにおける、初期契約解除の手順です。
- 初期契約解除書面を用意する
- 端末着荷から8日以内に端末一式を返送する
GMOとくとくBBでの端末一式の内訳は、以下のとおりです。
- WiMAXルーター
- 内装箱
- 取扱説明書
- 保証書
- USBケーブル
- 電池パック(内蔵型の機種を除く)
- SIMカード
- 初期契約解除書面
郵送の手続きには時間を要するため、余裕を持って対応しましょう。
まとめ
今回はWiMAXにはクーリングオフが適用されるのか、キャンセルできる期間とやり方について説明しました。
WiMAXは、8日以内なら初期契約解除制度による契約キャンセルが可能です。
しかし、1日でも過ぎると初期契約解除は適用されないので、契約後の稼働確認や使用環境については早めに確認しておくことが大切です。
同時に、高額な機器損害金を請求されないためにも、最低でも契約から8日間はWiMAX端末一式を丁寧に取り扱うよう心がけましょう。