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フリーランスは理解必須!家賃を経費として正しく計上する方法

2019.09.20

「フリーランスになりたいけれども経費ってどこまで認められるのだろう」
「家賃は経費で落ちるって本当?」

このような疑問をお持ちではありませんか?

そもそも経費とは、出費のうち売上に貢献したものしか認められません。

一方で、経費の金額を大きくできると、所得税や住民税の課税の対象となる所得の金額が小さくなり節税が可能です。

フリーランスになると、ご自身が住んでいる家賃を経費としての計上することができますが、所定のルールに基づいて計算をしなければなりません。

そこで今回は、フリーランスが家賃を計上する方法について解説していきます。

この記事を読んでいただくことで、家賃を経費として適切に計上できるようになるため、ぜひご一読ください。

フリーランスは家賃を経費に計上できる

アパート

フリーランスになると家賃を経費として計上できますが、家賃の全額を経費に計上できるわけではありません。

そして経費として計上する金額は、全て自分で計算をする必要があります。

ここでは、家賃を経費として計上する上での計算方法について、詳しく解説していきます。

家賃のうち仕事で利用した分だけ経費に計上できる

フリーランスが経費に計上できる家賃は、仕事で利用した部分のみです。

それでは、どのようにして仕事で利用した部分を計算するのでしょうか?

その方法は以下の2つがあります。

  •  床面積で計算する方法
  •  仕事の時間で計算する方法

床面積で経費に計上できる家賃を計算するためには、 自宅のうちどれほどの広さを仕事で使っているかを考える必要があります。

例えば、家賃が80,000円の物件で仕事部屋の床面積が自宅の30%だった場合、経費にできる家賃は24,000円(80,000円×30%)です。

また、 経費に計上できる家賃を時間で考える場合は、自宅で仕事した時間を元に算出します。

例えば、家賃が80,000円の自宅で、平均して毎日6時間を自宅で仕事していたのであれば、1ヶ月の1/4を仕事に充てていたことになります。

その場合、経費にできる家賃は、20,000円(80,000円×1/4)です。

一般的に、 家賃を経費として計上できる割合は3割から4割程度。

しかし、家賃の全額でなく根拠がしっかりしていれば、7割〜8割の家賃を経費として計上することもできます。

家賃以外で経費にできるもの

フリーランスが経費にできるのは、何も家賃だけではありません。

自宅でインターネットを使って仕事をしている場合、仕事で利用したネット代の一部を経費として計上が可能です。

また、以下のような光熱費の一部に関しても、経費に計上できる可能性があります。

  • 電気代
  • ガス代
  •  水道代

これらの費用を経費として計上するためには、どれだけの割合を仕事で使っていたかの計算が必要です。

家賃のように床面積で計算することはできないため、基本的に自宅で仕事をしていた時間から経費として計上する金額を算出します。

例えば、ある月においてインターネット利用料が毎月5,000円で、自宅での仕事時間が平均1日6時間だった場合、経費にできる金額は1,250円(5,000円×6時間/24時間)となります。

住宅ローンで経費と認められるのは利息分のみ

賃貸物件ではなく、住宅ローンを組んで購入した持ち家に住んでいる場合は、毎月の返済額を経費として計上することはできません。

ただし、住宅ローンの利息分に関しては、賃貸物件の家賃と同じく仕事で利用している割合に応じて経費として計上することが可能です。

賃貸物件とは扱いが異なるため、注意しましょう。

フリーランスが経費を積極的に利用した方が良い理由

コインを指でつまんでいる

「フリーランスだけ経費を使って節税できるのはずるい」

と思っている方も少なからずいらっしゃいます。

しかし、フリーランスは会社員の方と異なって税金が高くなる可能性があるため、積極的に経費を利用していく必要があるのです。

会社員の方が所得税や住民税を算出する場合は、年収に応じた「給与所得控除」を年収から差し引いた残りの金額が課税の対象となります。

給与所得控除とは、経費が利用できない会社員や公務員の方が利用できる制度。

給与所得を得るためには、スーツ代や靴代、鞄代など、様々な経費がかかるため、一定の金額を税金の計算の対象から除外する仕組みです。

例えば、年収が500万円の方は、給与所得控除として154万円が税金の対象から差し引かれます。

しかし、年収500万円の方が年間で154万円分のスーツや鞄などを購入するでしょうか?

つまり多めに認められているということです。

一方でフリーランスの場合は、自分で申告しなければ経費が認められません。

サラリーマンと同じような節制効果を得るためには、できるだけ多くの経費を利用する必要があります。

ただし、なんでもかんでも経費として認められるわけではありません。

あくまで、事業の売上に貢献している費用のみが、経費と認められるという原則を忘れないようにしましょう。

フリーランスが税務調査に入られた時の対処法

両目を覆う女性

家賃を経費として申告したのは良いものの、税務調査に入られて指摘されたらどうしようと心配になる方もいらっしゃるかもしれません。

そこでここでは、税務調査が入るタイミングや、その対処法について説明します。

基本的に税務署の調査はほぼ入らない

基本的にフリーランスは、税務調査に入られることはほぼありません。

税務署も限られた予算の中で行動しているので、1個人のフリーランスの脱税を指摘するために動く可能性は低いでしょう。

ただし、まったく指摘されないわけではありません。

経費として計上している数字の割合があまりに多いなど不自然な場合は、指摘をされます。

仮に、経費を虚偽に申告していたことが発覚した場合は、脱税とみなされる可能性もあるのです。

脱税は犯罪行為。

罰金や懲役刑、追徴課税などの重いペナルティを課せられる場合があります。

税務調査に入られる可能性が低いからといって、経費を虚偽申告することは絶対にしてはいけません。

もしも税務調査が入った時の対処法

もしも税務調査が入った時のために、経費として計上した根拠を残しておきましょう。

例えば、床面積を元に家賃を計上した場合、 家の間取り図などを残しておくことによって、証明できます。

また、仕事している時間で経費を計算した場合は、パソコンの利用履歴などを残しておくのがおすすめです。

税務調査に入られた場合は、いかに論理的な説明ができるかが重要となります。

できるだけ明確な証拠を残しておくことで、 税務調査が入られた場合でも論理的な説明ができ、適切に対応できるのです。

フリーランスが経費を利用するには確定申告が必要

パソコンを操作しながらメモしている

フリーランスが家賃を経費として計上するためには、確定申告をしなければなりません。

ここでは確定申告がどのような手続きなのかについて、詳しく解説していきます。

確定申告とは所得税を計算し納税する手続き

確定申告とは、自営業やフリーランスの人が年間の売上を元に所得税を計算し納税する手続きのことをいいます。

所得税は、自営業やフリーランス、会社員、公務員など職業を問わず収入や所得がある全員が納めなければなりません。

会社員や公務員の場合は、給与や賞与の金額から所得税の金額を算出することができるため、1人ひとりに申告してもらわなくても、勤務先が所得税を算出し国に納税してくれます。

しかし自営業やフリーランスの場合は、年間の売り上げを自分で申告しなければ国は把握することができず、所得税を徴収できないのです。

確定申告をする方法

確定申告をするためには、確定申告書を作成し税務署に提出する必要があります。

確定申告書を作成する方法は、以下の3つです。

  1. 国税庁のHPからダウンロードして手書きする
  2. 「確定申告書作成コーナー」から必要な項目を入力して印刷
  3. 「e-Tax」を利用して電子申告

上記のうち、e-Taxを用いて電子申告する場合は、マイナンバーカードを作成した上で、専用のカードリーダーを購入しなければなりません。

電子申告を利用しない場合は、作成し印刷した確定申告書を税務署に郵送するか持参する必要があります。

申告期限は、毎年2月16日〜3月15日まで。

遅れてしまうと、追徴課税が課せられる可能性もあるため注意が必要です

確定申告の申告期限が近づくと、税務署がかなり混雑するため、出来るだけ早めに申告を済ませましょう。

確定申告は優秀な会計ソフトを使えば簡単にできる

確定申告の書類を作成するためには、会計ソフトの利用がおすすめです。

特に近年の会計ソフトはとても優秀なため、簿記や会計の知識があまりなくても、比較的簡単に確定申告を行えます。

特におすすめの会計ソフトは以下の2点です。

  • freee
  • マネーフォワードクラウド会計

これらの会計ソフトは、クラウド会計ソフトに分類されます。

オンライン上に記録を残せる会計ソフトで、PCやスマホ、タブレットなど複数の端末からのログインが可能。

さらに、銀行のオンラインバンクやクレジットカードと連携させることで、利用履歴が反映され、確定申告書の作成に必要な日々の帳簿付けを手軽に行えます。

帳簿付けする時間を削減することで、さらに事業にコミットする時間を増やすことができ、売上を伸ばすこともできますね。

まとめ

相談し合う男性

フリーランスは家賃を経費として計上できますが、全てを計上できるわけではありません。

仕事に利用している部屋の床面積の割合や、自宅で仕事している時間によって適正な額を算出する必要があります。

また、家賃以外でも光熱費インターネット代なども経費として計上が可能です。

その場合も、家賃と同じように仕事で使用しているという明確な根拠を残しましょう。

フリーランスは、会社員や公務員と異なって、税金が高くなる傾向にあります。

適正なルールのもとで、できるだけ多くの経費を利用することで、税金の負担が減って手元に残る金額を増やすことができ、事業をより安定して継続できるようになりますね。

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