WiMAXを利用していて、IPアドレスについてお調べではないでしょうか。
Internet Protocol Addressを略したものでがIPアドレスで、インターネットでの通信の際に接続される機器それぞれの番号のことを表しています。
今回はWiMAXのIPのアドレスについて、基本的な知識や取得方法、変更の方法などについて解説していきます。
ネット用語について馴染みのない方にも分かりやすく説明していきますので、WiMAXを使用していてこちらに興味のある方は是非最後までご覧ください。
目次
1.WiMAXのIPアドレスの基本知識
IPアドレスとはインターネット上での所在を明らかにする意味で用いられていますが、WiMAXでこちらの単語を意味する場合には、どのような意味付けがあるかについて説明します。
またIPアドレスは数列で分かりづらいことから、ドメイン名という呼び方でそれぞれ名前が付けられていることが多いものです。
更にアドレスの分け方については、IPアドレス(グローバル)、もしくはIPアドレス(プライベート)の二種類が存在しています。
1-1.IPアドレス(グローバル)とはなにか?
ネット上で用いられているIPアドレス(グローバル)とは、インターネットを利用する上でその所在を明らかにするために用いられる役割、住所のようなポジションを担っています。
現在主に用いられているIPv4では、このグローバルIPアドレスが43億通り確保できますが近年のネットワーク機器の普及で上限に迫る勢いとなっています。
そのためグローバルIPアドレスは、iPv6という膨大な桁数のアドレスを確保できるシステムが普及されるのを待っているという状況です。
1-2.IPアドレス(プライベート)とはなにか?
ネット上で使用されているIPアドレス(この場合はプライベートの方の意味)とは、PCなどにそれぞれ割り当てられている所在のようなことで、こちらはIPアドレス(グローバル)との直接的な接続を行うことができません。
そのため、プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスへと変換する、ブロードバンドルーターのNATという機能が必要となります。
こちらの変換処理を済ませることでグローバルIPアドレスとしての使用が可能となります。
もしIPアドレス(プライベート)でネット接続を行う場合でも、Web閲覧等通常のインターネット利用であれば可能です。
1-3.WiMAXは現在IPアドレス(プライベート)を利用
WiMAXでは、2015年まではIPアドレス(グローバル)を利用していましたが、現在の主な端末や回線ではプライベートIPアドレスの方を主として活用されています。
グローバルIPアドレスに関しては、その数値が有限となっていることもあって、アドレスを確保するための処置としてもプライベートIPアドレスを利用することは重要です。
またWiMAXのオプションの一つとして、グローバルIPアドレスを獲得することも可能という点がポイントとなるため覚えておきましょう。
1-4.グローバルIPアドレスの必要性があるケース
NintendoのWiiUやSwitchといった通信を行うゲーム機で、一部オンラインでの通信対戦を必要とする場合などにはグローバルIPアドレスを獲得することが必須な時があります。
またサーバーとして利用する場合などにも、外部からリモートでのアクセスを行うためにこちらのアドレスが必要となります。
IPアドレスでグローバルの方が必要となる時は、切断する度に変化するIPアドレスではなく固有IPアドレスが必要となる点に気をつけておきましょう。
2.WiMAXにおけるグローバルIPアドレスオプション
WiMAXでは通常使用時、IPアドレス(プライベートの方)での接続となりますが、グローバルの方のIPアドレスをオプションの一環として獲得することも可能です。
もし自宅パソコンのファイルに外出先からアクセスしたい場合などには、こちらのアドレスを設定したWiMAXに接続することが必要となります。
一般的なインターネット利用では必要ではありませんが、もし特殊な利用を考えている場合にはグローバルIPアドレスオプションを使用できるようにしましょう。
2-1.WiMAX 2+用のオプション
WiMAX2+用でのIPアドレス(この場合はグローバル)のオプションについては月に定められた定額の料金を納めることで利用可能となっています。
プロバイダによっては利用できないことがある点にも注意が必要で、現在は
- UQ WiMAX
- BIGLOBE WiMAX2+
- So-netモバイル WiMAX2+
- Nifty WiMAX
- Broad WiMAX
- GMO とくとくBB
- DTI WiMAX2+
などで利用可能で、他のプロバイダでも可能な場合があります。
また旧回線を使用しているWiMAXではオプションの利用は不可となります。
2-2.オプションの月額料金
IPアドレスオプション(グローバル)の月額での料金は、96円となっています。
こちらは設定を行った時期から加算される料金設定となっており、日割り等の料金計算はなく一律での料金設定となっています。
またこちらの料金に関してはどのプロバイダを選択しても変わることがなく、すべて同じオプション料金です。
事前に申し込みを行う必要がない点が特徴的で、WiMAXルーター上で設定の変更を行った際に自動でオプション料金が加算されるシステムとなっています。
2-3.接続の種類について
IPアドレスの接続をグローバルで行う場合の種類は、WiMAX2+、au 4G LTEの2種類があります。
ただしau 4G LTEで接続を行った際は、2年の契約プラン加入時を例とすると1005円のLTEオプション利用料が別途かかることになるため注意が必要です。
基本的にはWiMAX2+回線を利用する方が低額利用で抑えることができる、ということを念頭に実際の必要性について考えてみましょう。
2-4.利用開始の手順
利用を開始する場合は、アドレスの設定を行ってグローバルへのサービス加入をまず行います。
サービス加入が終了したその翌日の、午前2時辺りからIPアドレス(グローバル)を実際に利用することが可能となるため、すぐに使えない点についても気をつけておきましょう。
またもし月をまたいでグローバルIPアドレスの接続を行った際には、当月翌月の双方で96円が加算される点にも注意が必要です。
こちらも接続を行った際に即時加算となり、日割り料金はありません。
ここまで、グローバルIPアドレスの基礎知識、使えるオプションについて説明してきました。
そんなIPアドレスを、動的IPアドレスと固定IPアドレスの2種類に分類することができるのは知っていましたか?
ここからはそれぞれの違いと、WiMAXはどちらに分類されるのかを解説していきます。
3.WiMAXの種類は?IPアドレスの動的と固定の違い
グローバルIPアドレスには、動的な変動するIPアドレスと、変動しない固定のIPアドレスに分類されています。
動的IPアドレスは時間がある程度経った際や切断があった際に、自動的に割り当てられるアドレスです。
接続の都度アドレスに変更が加わる動的IPアドレスに対して、固定という意味でのアドレスの場合は常に変化することがないIPアドレスを意味しています。
メールを送受信するサーバーなどは、IPアドレスが変化することによって不具合を生じさせるため、アドレスを変化させることなく使用する、という風な使い分けが行われています。
3-1.WiMAXのグローバルIPアドレスは動的IPアドレス
WiMAXではプライベートIPアドレスから、NAPTと呼ばれる変換を行ってグローバルIPアドレスを複数のユーザーで共有するシステムを導入しています。
このため、通常使用の状態では接続を行う都度アドレスが変化する、動的IPアドレスの特性である点に留意が必要です。
グローバルIPアドレスオプションを利用すると、アドレスの一つをIPアドレス(固定)として単独での利用することができるというのが利点となっています。
固定IPアドレスが必要となる状況ではグローバルIPアドレスオプションが必須です。
3-2.固定IPアドレスが必要な場合は「マイIP」を契約
「マイIP」と呼ばれる固定IPアドレスを取得できるサービスも存在しています。
こちらはWiMAX以外でも利用できる固定IPアドレスを、月額1,080円からで使用することができるもので、プロバイダで提供されていない端末利用の際には有効な手段です。
もしWiMAXを用いる際に、プロバイダでグローバルIPアドレスのオプションが非対応でも固定を用いたい場合は「マイIP」を導入することで解決可能です。
固定IPアドレスが必要になるケース
IPアドレス(固定)が必要になるケースとしては、
- サーバー構築HPの公開
- 外出先から自宅パソコンへリモートアクセス
- 防犯用のWebカメラを使用する際
- 盗聴危険性の高いフリーWiFiスポットで安全な接続の確保
- 一部オンラインゲームの利用
などが主な理由として挙げられます。
通常のインターネット利用ではあまり必要はないですが、プライベートIPアドレスで利用することが不可となる専門的な分野での利用において一部必要となることがあります。
4.WiMAXのグローバルIPアドレスオプションの設定
WiMAXでグローバルIPアドレスオプションを利用する際の設定について紹介します。
- WiMAXを接続したPCなどでブラウザを開き、URLの項目に「http://192.168.100.1」と入力
- WiMAX2+機器設定ツールのログイン画面で、ユーザー名「admin」、パスワードはWiMAX本体添付のIMEI番号の末5桁を入力してログイン
- 「設定」から「プロファイル設定」を開き、以下を設定・保存
プロファイル名 | 任意 |
APN | wx2.uqwimax.jp |
ユーザー名 | global@wx2.uqwimax.jp |
認証タイプ | CHAP |
IPタイプ | IPv4 |
5.WiMAXのグローバルIPアドレスを変更する方法
WiMAXのグローバルIPアドレスを変更したい場合は、モバイルルーターを再起動することで可能となっています。
またプロファイル設定でIPv4とIPv6を切り替えて元に戻すことでも変更することは可能です。
変更を確認する際は一度上記のプロファイル設定をチェックしてみましょう。
動的IPアドレスから固定IPアドレスに変更を戻す場合には、再度上記のプロファイル設定をグローバルIPアドレス用にして保存することで可能となっています。
6.WIMAXのグローバルIPアドレスを解約する方法
WiMAXのグローバルIPアドレスは使用し続けていると毎月96円が加算されるため、不必要となった場合には解約を行いましょう。
こちらもプロバイダなどへの手続きなどは不要で、設定の変更を行うことでアドレスを解除することができます。
ルーター再起動での解除を行う場合は、念のためプロファイル設定を確認してみましょう。
またルーターのプロファイル設定で、「Internet」タブにチェックを付けることでも解除することができます。
まとめ
今回はWiMAXのIPアドレスについて、詳細を紹介していきましたがいかがだったでしょうか。
IPv6が普及していない現状ではプライベートIPアドレスでの利用に、オプションを付ける事でグローバルIPアドレスを利用できます。
もし必要な場合はこちらの方法で設定を試してみてください。