WiFiの中継器についてお調べではないでしょうか。
中継器は、一戸建ての家や電波が届きにくい場所がある場合に、ルーターから発せられる電波を拡大することができる機器ですが、様々なメーカーの製品があるため、どれを選べば良いか悩んでしまいますよね
そこで今回は、おすすめの中継器や失敗しない選び方について紹介していきます。
適切な中継機を用意することができれば、今よりも快適なインターネット環境を整えられるようになるはずです。
通信距離を伸ばすコツについても解説しますので、導入を考えている方は是非参考にしてみてください。
目次
1.Wi-Fi中継機とは通信距離を伸ばすもの
Wi-Fiの中継器とは、親機(ルーター)から発せられる電波の距離を伸ばすことができる機器のことです。
例えば、2階建てで届きにくい部屋がある、庭でも使用したいといった際にこちらを利用することによって1台のルーターからの電波の範囲を広げることが可能です。
複数のルーターを用意しなくても済むため、料金の節約や混線を避けられるメリットがあります。
また、これまで電波の受信感度が弱く通信速度が遅かった場所でも、快適に通信を行えるようになるでしょう。
親機に対して子機的な役割を果たしており、ルーターから受け取った電波を中継器が拾ってさらに広範囲へと拡散を行っていくのが中継機です。
1−1.Wi-Fi中継器の通信距離の目安
中継器の通信距離は、障害物が何もない直線の場合であれば100m近くになります。
しかし、一般的な家庭で利用する際は必ず壁や障害物に当たるため、平均的には25〜30m程度が通信距離の目安です。
中継器によっては4LDK対応のタイプといった、間取りに合わせたモデルとして紹介していることがあるため選ぶ際の参考になります。
実際に伸ばすことができる距離に関しては、環境によって大きく左右されるため、どの位置に置くかシミュレーションしておくことが重要です。
2.Wi-Fi中継器で距離を伸ばす3つのポイント
中継を行う際に、どういった方法であればより効率的に距離を伸ばせるか以下3つのポイントを解説していきます。
- 間取りに合わせて設置する
- アンテナの角度を調整する
- 中継機を複数台設置する
ルーターや中継を行う機器の性能自体も重要となりますが、ポイントを押さえておくことでより高い効果を得ることが可能です。
ポイント1.間取りに合わせて設置する
導入の際は間取りを把握した上で、どこに設置すれば必要な範囲に電波を届けられるか考える必要があります。
また、中継器にはコンセントを必要としているタイプも多いため、こちらも設置する場所を考える上での検討材料とすることが大事です。
また設置している場所によっては、近隣の住宅に不用意に電波を飛ばしてしまい、タダ乗りやトラブルにも繋がるため注意が必要となります。
こういったことを考慮した上で、一軒家ではなるべく中心に設置することが望ましく、マンションなどの集合住宅であれば目的の場所付近に設置することが望ましいです。
また中継を行うにあたって、親機に当たるルーター本体の設置場所についても考える余地がありますが、動かせないこともあるため注意しておきましょう。
ポイント2.アンテナの角度を調整する
設置場所を決めれば、続いてはアンテナの角度を調節することで効果的に送信と受信の距離を伸ばすことができます。
こちらは目的としている部屋に向けてアンテナを向けることが重要で、機器によっては指向が明確に決まっていることもあるため気をつけておきましょう。
また機器によって可動式のアンテナが付いている、アンテナが4本付いているタイプのモデルもあったり、アンテナ自体が内部に入っていることもあります。
それぞれ微細な向きによっても端末での受信速度が変わることがあるため、どの角度や向きであれば安定したネット環境が確保できるかを試してみてください。
またルーター本体同様になるべく周囲に障害物を置かない、棚の中には設置しないということも重要です。
ポイント3.中継器を複数台設置する
3階建ての一軒家といった広範囲に渡って電波を飛ばしたいという場合は、中継することができる機器をリレーのように複数台設置することも効果的です。
ただし範囲がよほど広くなければ1台で十分に使えるため、まず1台でどの程度の範囲で接続できるか試してから導入を検討する方が無難です。
さらに複数台設置を行うことによって、特に末端の中継器から飛ばした電波を受信する端末では著しく速度が低下することもあるため注意が必要です。
状況によっては中継するよりもルーター自体を増やした方が良い場合もあり、こちらに関してはケースバイケースで考えていくことが重要となっています。
もし1台で中継を行っても届かないエリアがあった際には、こちらの方法も可能であると認識しておきましょう。
3.距離を伸ばすWi-Fi中継器の選び方
中継器は、高機能なモデルを選んでも自分に合った機器を選ばないと充分に効果を発揮することができないため、親機(ルーター)の性能や環境などを考えて選ぶことが重要です。
そこで、選び方のポイントを3つに分けて解説していきますね。
- 親機の規格よりも下の規格を選ばない
- 周波数帯を必ず確認しておく
- 設置場所に合わせた形状を選ぶ
この3つを押さえておくことで、より効果的な通信が確保できるようになるため是非参考にしてみてください。
選び方1.親機の規格よりも下の規格を選ばない
親機となるルーターの規格よりも下の規格で中継した場合には、速度が遅くなることがあるため注意が必要です。
ですが、中継器はあくまでルーターからの電波を拡散することが目的となっているため速度を向上させることはできませんので注意してください。
規格とは無線LAN通信の際の方式のことで、現在は「ax/ac/n/n/g/b」の6種類があります。
最大通信速度 | 5GHz帯 | 2.4GHz帯 | |
11ax | 9,600 | 〇 | 〇 |
11ac | 6,900 | 〇 | – |
11n | 600 | 〇 | 〇 |
11a | 54 | 〇 | – |
11g | 54 | – | 〇 |
11b | 11 | – | 〇 |
※最大通信速度は理論値(単位はMbps)
1番上の11axは最新の規格で最高速度での通信が可能で、下にいくほど通信速度は遅くなります。
最新ルーターの主流は「11ax/ac/n/a/g/b」で、古いタイプでは「11n/g/b」のタイプが多いです。
親機となるルーターがどの規格に対応しているかは、取扱説明書や公式サイトでチェックしてみましょう。
親機と同じまたは親機以上の性能を確保しなければ通信速度は遅くなってしまうので注意が必要です。
将来的にルーターを買い替えた場合に備えて、最新の通信規格に対応した中継器を買っておくのも良いですよ。
選び方2.周波数帯を必ず確認しておく
無線LANには2.4GHzと5GHzの周波数帯域がありますが、中継機も対応周波数が決まっているため確認が必要です。
こちらは親機5GHz→子機2.4GHzといった接続方法も可能ですが、それぞれの特徴を理解しておくことでより快適に接続することができるようになります。
2.4GHzは速度が遅くなる分障害物に強く、エリアも広がりやすいです。
5GHzは速度が速い代わりに、障害物の影響を受けやすく、直線に飛びやすいのが特徴となっています。
こういったことを踏まえて、どういった接続方法であれば環境に合うかを試して行く必要があります。
またデュアルバンドであれば、これら2つの周波数帯域を同時に接続することができるため速度が低下することなく、中継を行いたい場合におすすめです。
より詳しく周波数について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
選び方3.設置場所に合わせた形状を選ぶ
設置場所によって、どういった形状の機器であれば最適に設置できるか検討することも重要となります。
中継機の形状はコンセントタイプ、据え置きタイプの2つが代表的です。
メリット | デメリット | |
コンセントタイプ | コンパクトで使いやすい 掃除などがしやすく管理が楽 |
形状によっては他のコンセント差込口を塞ぐ 位置移動がコンセントのある場所に限定される |
据え置きタイプ | 高い位置で広範囲に電波を拡散 有線LAN接続できるものが多い |
コードが邪魔になる コンセントタイプより大きく幅を取る |
コンセントタイプは、他のコンセントにもかぶらないように利用できるデザインであれば管理する上でも楽です。
置き型のタイプでは、床に直置きにするよりも高い位置に置いた方が良いため設置場所を考える上では重要となります。
機種によっては中継機から有線LANに接続することができるものもあり、もし端末側で有線接続したいという際にはこちらの導入についても考えてみましょう。
また、アンテナにも機器に内蔵されているタイプや、向きを細かく調節できるなどの違いがあります。
メリット | デメリット | |
アンテナあり | 電波を届ける範囲が広い 調節できる |
掃除などの管理が不便 調節スペースの確保が必要 |
アンテナなし | 内蔵型で省スペース 掃除など管理が楽 |
電波を届ける範囲がやや狭い 調節できない |
こちらも設置場所に合わせて選ぶようにしてみてください。
4.Wi-Fi中継器のおすすめメーカー5選!
現在中継を行う機器を提供しているメーカーの中から、特におすすめできるメーカーを以下5つ紹介していきます。
- TP-Link
- BUFFALO
- ELECOM
- I-O DATA
- ロジテック
最初にメリットとデメリットを簡単に表でまとめてみました。
メーカー名 | メリット | デメリット |
TP-Link | お手頃価格 初心者でも導入しやすい コンセントタイプが充実 |
据え置き型の種類が少ない |
BUFFALO | 3階建ての家にも対応 サポートが充実 デュアルバンド対応が多い |
価格が高い |
ELECOM | 機能面が充実 高性能タイプが充実 |
価格が高い |
I-O DATA | SSIDの詳細設定が可能 接続が簡単 |
3種類しかない |
ロジテック | 2階建て対応で低価格 | 1種類しかない |
メリット、デメリットを確認して目的に合わせて選ぶと使いやすさを向上できるでしょう。
では、それぞれ説明していきますね。
おすすめ1.TP-Link
メーカーの特徴 | メリット | デメリット |
格安のWiFiルーターや中継機が多い | お手頃価格 初心者でも導入しやすい コンセントタイプが充実 |
据え置き型の種類が少ない |
TP-Linkでは、3,000円を切るお手頃な値段で11acの規格、デュアルバンド接続にも対応した機器が提供されています。
また最大通信距離が250㎡の範囲で、幅広く使用できる点も魅力となっています。
さらに1GB以上の通信にも対応した上位機種も豊富に揃っており、コンセントに挿すタイプのモデルに関しても充実している点が特徴です。
また、TP-Linkの中継器は家電量販店や大手通販サイトでも多く取り扱っています。
【ヤマダ電機】
おすすめ2.BUFFALO
メーカーの特徴 | メリット | デメリット |
WiFiルーター大手 商品ラインナップが多い キャンペーンが豊富 |
3階建ての家にも対応 サポートが充実 デュアルバンド対応が多い |
価格が高い |
大手メーカーのBUFFALOはサポートが手厚く、11axや11ac、デュアルバンド接続に対応した機器も豊富に揃っている点がおすすめです。
3階建てに対応したモデルも安価で提供されており、概ね25〜30mであれば安定して接続できる機器が多くなっています。
コンセントに挿しても邪魔にならないデザインや、ユーザーレビューでも好評価が多いため安心して使うことができる点についても特徴的です。
また、BUFFALOの中継器は家電量販店や大手通販サイトでも多く取り扱っています。
【ヤマダ電機】
おすすめ3.ELECOM
メーカーの特徴 | メリット | デメリット |
幅広いWiFi製品に対応 配線なども揃う |
機能面が充実 高性能タイプが充実 |
価格が高い |
ELECOMは、デュアルバンドだけでなく、4つの中継モードから最適なモードに自動で選択してくれるといった、機能面において充実した機器を提供している点がおすすめです。
2階建てに対応したモデルに充実感があり、環境によって変わりますが通常の家庭で20m前後の距離であれば概ね問題なく使用できます。
特に高機能なモデルを必要としている方には使いやすい機器が揃っていることが特徴的です。
また、ELECOMの中継器はエレコムダイレクトショップや家電量販店、大手通販サイトなどでも取り扱っています。
【ヤマダ電機】
おすすめ4.I-O DATA
メーカーの特徴 | メリット | デメリット |
設定のしやすい機器が多い | SSIDの詳細設定が可能 接続が簡単 |
3種類しかない |
I-O DATAは電波の弱い親機の方へ誤接続されないために、SSIDを設定しておくことができるのが最大の魅力となっています。
また11axや11ac、デュアルバンド接続といった最新機器にも対応した機能が揃っており、機種や環境にもよりますが20m程度であれば安定した利用が可能です。
簡単に接続できるため、あまり知識がない方にもおすすめとなっています。
また、I-O DATAの中継器は家電量販店や大手通販サイトでも多く取り扱っています。
【ヤマダ電機】
おすすめ5.ロジテック
メーカーの特徴 | メリット | デメリット |
PC向け製品が揃う | 2階建て対応で低価格 | 1種類しかない |
ロジテックは、とにかく安価で2階建てに対応したモデルを導入したい、という方におすすめです。
こちらは「11n/g/b」対応モデルなので幅広いWiFiルーターに対応できます。
木造2階建てや鉄筋2階建てを中心とした設計で、10〜20mであれば対応できることがあるため参考にしてみてください。
また、ロジテックの中継器は家電量販店や大手通販サイトでも多く取り扱っています。
【ヤマダ電機】
まとめ
今回はWiFiの中継器に関して、どういった点に注意して選べばいいか、その特徴を中心に解説してきました。
現在はルーター自体が強力なアンテナを搭載しているモデルも多く存在していますが、法律で機器の最大の電波強度が決まっているため中継が必要な場合もあります。
もし導入を考えている場合は、高速通信に対応した規格でデュアルバンドに対応したものがおすすめですが、環境や予算などについて考えた上で検討してみてください。