近年のテレビはインターネットに接続するものが多く、ネット接続によってdボタンの活用など使い方の幅が広がります。
そこでインターネットの接続機器の1つであるWiMAXはテレビと接続できるのか?と考えてしまうのは当然のことです。
結論から言ってしまうと接続は可能ですが、いくつかその方法にもパターンがあります。
今回はテレビとWiMAXの接続方法の紹介と、逆にスマホやタブレットをテレビ化する方法をご紹介します。
目次
1.WiMAXとの接続前にテレビを確認する
テレビとWiMAXを接続する前に確認することがあります。
それは使っているテレビの種類です。
テレビの種類によってWiMAXとの接続方法は異なり、以下のようになっています。
テレビの種類 | 接続方法 |
WiFi内蔵型TV | 無線接続に対応 |
インターネット対応でWiFi未対応のTV | 有線接続に対応 |
ネット未対応のTV | 買い替えが必要 |
大きく分けると上記のケースに分類できます。
WiFi内蔵型であればスマホやタブレットと接続するのと同様にそのままWiMAXと接続することが可能です。
ただし、有線接続のみ対応しているテレビの場合はクレードルなどを使ってWiMAXを有線接続可能な状態にします。
1−1.WiMAXとテレビを接続してできること
TVをインターネットに接続すると以下のようなことができるようになります。
- dボタンを使った番組への投票やゲームの参加
- 録画した番組を別の部屋のTVで視聴する。
- インターネットの観覧
- YouTubeを大画面で視聴
- ネットテレビ(VOD番組)を楽しむ
特にdボタンでの番組へ投票やゲームへの参加はインターネットに接続するだけで回答が送信できるようになり、番組をより楽しむことができます。
視聴者プレゼントもdボタンからの応募というものが最近は増えてきていますよね。
録画した番組を別の部屋で視聴する場合はWiFi対応のレコーダーの購入と、室内でDLNA環境を整える必要があり難易度がやや高いです。
DLNAとはDigital Living Network Allianceの略称でテレビやレコーダーなどAV家電やパソコン・スマホをネット接続を通してやりとりができるようにするガイドラインの事を指します。
DLNA環境まで考えるのが難しい人は、月額登録で見られるネットテレビ(VOD)が良いでしょう。
HuluやNetflixといったネットテレビを使う場合は月々の料金が発生してきますが、スマホやタブレット画面よりもずっと大きなTVという大画面で楽しむことができます。
インターネットの観覧やYouTube・VODを楽しむためにはTV本体がインターネットに対応している必要があります。
また、インターネットに対応していなくてもHDMIのケーブルなどでSTB(セットトップボックス)と呼ばれる動画再生端末を接続すれば対応できるようになります。
代表的なSTBは以下の3つです。
- Apple TV
- ChromeCast
- Amazon Fire TV
ただし、HDMIなどの接続に対応していなければ、これらの機器も使えないため買い替えが必要となるでしょう。
2.テレビとWiMAXの接続方法
テレビがインターネット接続に対応していることが前提になりますが、テレビとWiMAXの接続方法を紹介します。
前述した通りテレビがWiFi接続に対応している場合と有線のみに対応している場合はそれぞれ別の接続の仕方がありますのでそれぞれみていきましょう。
2−1.無線接続に対応したテレビの場合
無線接続に対応したテレビの場合は基本的にスマホやタブレットと同じように接続を行います。
テレビの取り扱い説明書に詳しく記載されていると思いますが、無線接続に対応したテレビであるブラビアを例に無線LAN接続する方法を紹介します。
ブラビアを手動で無線LAN接続する方法は以下の通りです。
- リモコンの「ホーム」ボタンを押す
- 画面右上の [設定アイコン] または、下へスクロールして [設定] を選ぶ
- ネットワーク&周辺機器の [通信設定]を選ぶ
- [ネットワーク設定] を選ぶ
- [高度な設定] を選ぶ
- [Wi-Fi] を選ぶ
- 利用可能なネットワークが表示されている一番下の[すべて表示] を選ぶ
- 接続先のネットワーク名を選ぶ
- パスワードを入力して接続する
以上がブラビアを例とした接続方法です。
似たような方法で接続できることが多いので参考にしてみてください。
2−2.有線接続のみのテレビの場合
有線接続のみのテレビの場合はWiMAXを有線接続が可能な状態にしなければいけません。
ただし据え置き型のWiMAX端末の場合はLANポートがあり、そのままLANケーブルで接続ができます。
WiMAXを有線接続可能な状態にするためにはクレードルが別途必要になります。
また据え置き型のWiMAXは最新機種のL02(ファーウェイ製)、HOME01(NEC製)が電波強度や通信速度の面において優れておりおすすめです。
しかしこの場合は家庭用にWiMAX据え置き端末の契約が必要となってしまいます。
LANケーブルを差し込むだけで接続できるので、クレードルなどの機器を活用して試してみてください。
【番外編】クレードルを使った方法
WiMAX端末を有線接続可能な状態にするにはクレードルを用意することで解決します。
クレードルには背面にLANポートがついており、クレードルをつけることによってWiMAX本体の通信速度や電波強度も少しだけですが、向上します。
このクレードルについているLANポートからテレビとLANケーブルで有線接続すれば無線接続に対応していないテレビでもWiMAXと接続可能になります。
WiMAXのクレードルについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
3.WiMAXを使ってスマホからテレビ番組を視聴する方法
ここまでWiMAXとテレビを接続する方法や、活用方法について解説してきました。
簡単にまとめると、WiMAXとテレビを接続すれば、大画面で動画をみたり、テレビ番組の投票やゲームの参加などが楽しめるんですね。
これだけでも十分に感じるかと思いますが、まだWiMAXを活用してテレビを楽しむ方法があります。
それが、スマホとWiMAXを接続して、スマホをテレビ化する方法です。
スマホもWiMAXも持ち歩けるものですから、外でもテレビを楽しめるようになりますよ。
さっそく、WiMAXとスマホを使ってテレビ番組を視聴する方法を以下4つに分けてご紹介します。
- 『TVer』を使う
- VODサービスに加入する
- ネットワークレコーダー『nasne』を使う
- レコーダー+NAS環境を用意して使う
それぞれ詳しく説明するので参考にしてみてください。
方法1.『TVer』を使う
TVer(ティーバー)というアプリを使う方法が1番簡単にスマホをテレビ化する方法と言えます。
TVerとは日本テレビ、フジテレビ、TBS、テレビ朝日、テレビ東京の5社が参加する民法公式の無料動画配信サービスです。
視聴方法は簡単でパソコンからはブラウザで、スマホ・タブレット端末からはアプリをインストールするだけで、メールアドレスなどの登録なしに楽しむことができます。
ただTVerは視聴できる番組が少なく、広告が通常のTVCMよりも多い頻度で流れるんですね。
また広告のスキップができない点もデメリットです。
ですが、手軽に利用できることから多くの人に人気があります。
方法2.VODサービスに加入する
HuluやNetflixといったVOD(Video On Demand)を使うことでもスマホを準テレビ化することが可能です。
VODは今や多くの映画・ドラマ・アニメなど配信されており、豊富なラインナップから好きな番組を楽しむことができます。
しかしVODは独占配信や先行配信などでない限り、基本的にテレビで放送された後に配信が開始されるんですね。
そのためリアルタイム視聴ができません。
そういったところから準テレビ化と表現しました。
また見たい番組によって配信しているところが違い事前に調べる必要があります。
例えばフジテレビの番組が見たいのならばFOD、ドラマならばHulu、アニメならばdアニメストアといった具合にそれぞれ特化しているものが違うので確認しておきましょう。
もちろんどのVODでも配信しているケースもありますが、見たい番組が独占配信だったりする場合もあります。
またVODのサービスは月額料金制で別途料金がかかってしまいます。
VODサービス名 | 料金 | 特徴 |
U-NEXT | 月額1,990円 | ジャンルが豊富 書籍などを購入可能 有料会員は雑誌がタダ |
Hulu | 月額933円 | 国内ドラマが多い 動画コンテンツのみ Huluの限定番組がある |
FOD | 月額888円 | フジテレビ系列の番組を配信 他局放送も一部配信 ポイントで書籍をお得に購入可能 |
Amazonプライムビデオ | 年間4,900円 | Amazonプライム会員向け 映画・ドラマ・アニメに対応 無料と有料のコンテンツがあり 無料見放題は定期更新 |
dアニメストア | 月額400円 | アニメ特化 アニメならdアニメストアが一番安い 決済方法はdocomo端末のみ |
Netflix | 月額1,450円 | 映画・ドラマ・アニメに幅広く対応 |
※価格はすべて税抜です。
VODのサービスの一部を挙げてみましたが、たくさんのVODがありそれぞれ月額の金額が違います。
目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
方法3.ネットワークレコーダー『nasne』を使う
ここまでアプリを使ってスマホをテレビのように使用する方法を紹介してきましたが、リアルタイムで視聴することができずそれはテレビとはまた違ったものです。
しかしネットワークレコーダーの『nasne』を使うことでスマホをテレビ化することが可能です。
出典:nasne | 接続方法 | プレイステーション – PlayStation
図のnasneからでているLANケーブルにWiMAX端末を接続するだけで使用は可能です。
ただしnasneとWiMAXを同時利用する場合、もう1台WiMAX端末を用意するかWiMAX据え置き型端末を用意したほうがより快適に使えます。
というのも録画予約を行っているときやリアルタイム視聴を行う際にnasneがインターネット接続されている必要があるからです。
またnasne本体は生産完了状態となっており、今後ソフトウェアアップデートなどの保障がない点も注意が必要です。
またnasne本体の値段も高く、nasneを使ってテレビ化を行う場合はVODを使った方法よりも別途費用が多くかかります。
nasneは2019年10月現在Amazonや価格.comなどで普通に販売されているので入手自体は難しくないでしょう。
他にも、同じような機能を持っているものにPanasonic 『おうちクラウドDIGA』があります。
Panasonic 『おうちクラウドDIGA』を使った場合もnasneと同様にリアルタイム視聴、番組録画、外出先でのリモート視聴などが行えます。
しかしnasneに備わっている倍速視聴やスロー再生に似た機能は『おうちクラウドDIGA』にはありません。
備わっている機能を比較しながら、自分に合ったものを選びましょう。
方法4.レコーダー+NAS環境を用意して使う
更に揃えるものが増えてしまうのですが、テレビ番組を録画するレコーダーとNAS環境を整えてスマホをテレビ化するという方法もあります。
NASとはNetwork-Attached Storageの略称でLANを利用して接続する外付けハードディスクのことです。
NAS環境を用意すれば、レコーダーとネットワークを作り、スマホやタブレットなどからアクセスできるんですね。
テレビ化するという観点ではnasneと同じことをしようとしているのですが、nasneを使った場合と違い、必要な機器が録画するためのレコーダーやNAS対応機器を購入する必要があります。
安いテレビが買えるほどの金額がかかるので、この方法はおすすめはできません。
まとめ
今回は「テレビとWiMAXの接続方法方法」と「WiMAXを使ってスマホからテレビ番組を視聴する方法」を紹介しました。
テレビとWiMAXの接続方法はテレビが無線接続に対応しているか、有線接続のみか、インターネットに対応していないかによって接続方法が異なります。
少し複雑ですが、インターネットに対応していないテレビ以外は接続が可能と言えるでしょう。
またWiMAXでテレビ番組を視聴する方法はアプリを使えば様々な方法でテレビ番組を視聴することができますが、リアルタイムでスマホからテレビを観たい場合はnasneの使用をおすすめします。
リアルタイム視聴する環境を作ってしまえばスマホやタブレットを『テレビ化』することができますよ。
nesneのようにWiMAXは様々な機器と組み合わせるといろいろなことができようになるものも便利でしょう。
今回はやや応用したWiMAXの使い方を紹介しましたが、WiMAXでできることの理解を深め、快適なWiMAXライフを楽しむ参考にしてみてください。