WiMAXの最新モデルの端末「W06」で、クレードルが廃止されたのはなんで?と疑問に思い、お調べですか?
クレードルはアンテナ拡張や有線接続などの時に役立ちますが、今回は前モデルまではあったのにW06ではなくなった理由を解説していきます。
またW06で有線接続を行う方法があるかも説明しますので、もし接続方法に関して気になる点があればチェックしてみてください。
目次
1.Speed Wi-Fi NEXT W06とは
WiMAX現行ルーターの中でも、最新モデルの端末の一種として活躍しているのが「W06」です。
まずはそのスペックを確認しましょう。
名称 | Speed Wi-Fi NEXT W06 |
下り最大速度 | 1.2Gbps(有線接続時)、867Mbps(WiFi接続時) |
上り最大速度 | 75Mbps |
重さ | 約125g |
大きさ | 約128mm×64mm×11.9mm |
製造 | HUAWEI |
前モデルの端末よりもかなり速度や通信の安定性の部分が良くなっており、人気の端末です。
ただし、クレードルがないため有線接続時にはUSBケーブルが必要となる点に注意が必要です。
こちらに関して以下で詳しく解説します。
W06についてより詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
2.WiMAXのW06に専用のクレードルがない理由
前モデルまでは、別途クレードルを導入することによってアンテナの感度を向上させることができました。
W06では廃止されることになりましたが、その主な理由は以下2点です。
- 電波感度が高まったから
- LANケーブル接続の需要が減ったから
それぞれ説明します。
理由1.電波感度が高まったから
クレードルが廃止された大きな理由としては、端末自体のアンテナの電波感度が高まったことが挙げられます。
ハイモードアンテナと呼ばれるHUAWEI社が独自に開発した受信システムで、これまでのモデルと比較しても大幅に電波を受信する感度が向上している点が魅力的です。
具体的には旧式のモデルとなる『W05』、『WX05』よりも20%の感度上昇しており、今までつながりにくかった場所でも受信できることが増えました。
さらに端末へと送信する電波に関してもより安定感の高いシステムが構築されており、これまでよりも快適にネット利用をすることが可能となっています。
アンテナ自体が強化されたことでクレードルを使わなくてもよくなったといった理由が挙げられます。
ただし環境によっては前までのモデルにクレードルを併用した接続の方が、受信感度や強度が安定することもある点には注意が必要です。
理由2.LANケーブル接続の需要が減ったから
現在ではLANケーブルを用いた接続による需要が減ってきており、これによってクレードルを必要とする場面が減ったことも理由のひとつです。
元々LANポートを搭載していない接続機器が増えてきており、無線技術の向上によって有線での接続が減少してきていることに起因しています。
LANケーブルによる接続は安定感が増す反面、接続できる距離が限られてくる点や配線が邪魔になる点がネックで、特にモバイル接続機器では使用されなくなってきています。
またLANケーブルによる接続を使わなくてもUSBでネット接続できるシステムも構築されており、LANポートを廃止しているものも出てきました。
こういった現状もあってW06にもLANポートは搭載されておらず、もし有線での接続を行う際にはLAN以外の方法が別途必要となってきます。
3.WiMAXのW06をクレードルなしで有線接続する方法
前モデルまでは有線接続の際にクレードルを使用していましたが、W06ではそれ以外の方法でも有線接続できます。
その方法は以下の2つです。
- USBケーブルを使う
- USB LAN変換アダプタを使う
ひとつずつ説明していきます。
方法1.USBケーブルを使う
W06ではUSBケーブルをルーターと接続端末につなげることで、LAN接続と同等のインターネット利用できます。
接続端末側にもUSBポート、ネット接続機能があるのが前提ですが、LANポートが搭載されていない機器も利用可能です。
また通信の最高速度を求めるのであれば、現状ではUSB3.0Type-Cのケーブルが必要となり、格下のケーブルでは速度が落ちる点には注意が必要です。
USBにはそれぞれ対応している規格が決まっており、接続機器側で未対応の場合には上位モデルの利点を活かせないので、気をつけましょう。
続いてUSBを用いた接続方法に関してその手順を紹介します。
- 機器とルーターをUSBでつなぐと、「Speed WiFi NEXT」というデバイスが表示される(setting tool)
- Windowsの場合は「Autorun.exe」の実行、Macの場合は表示されたファイルをインストールすることでネット接続の対応が可能になる。
以上がUSBを用いたW06の有線接続する方法です。
方法2.USB LAN変換アダプタを使う
もしLANポートでの接続を行いたいという場合は、USBとLANを変換するアダプタを装着することで接続できます。
ただし、接続できないことが多い点には気をつけておきましょう。
LANの規格に関しては、CAT5e以上である必要性があります。
古いタイプのLANケーブルを使っている場合には非対応かもしれないので、注意してください。
USB LAN変換アダプタを使った接続方法の手順は以下の通りです。
- LANケーブルを機器のポートに挿し、変換アダプタを装着する
- 変換されたアダプタをルーターの端子に挿す
- それぞれの変換やドライバー対応していれば、上記の手順で接続が可能になる
以上がUSB LAN変換アダプタを使ったW06の有線での接続方法です。
4.WiMAXのW06でクレードルを使うには?
どうしてもW06でクレードルを使いたい、ときにはどういった代替品があるか紹介していきます。
- W05・WX05・W04のクレードル
- スマートフォンスタンド
ひとつずつ見ていきましょう。
4−1.W05・WX05・W04などの古い端末のクレードル
前モデルの端末で販売されていたW04とW05の専用クレードルですが、こちらはW06においても充電スタンドとしては代わりに使えます。
ただし公式のサポートではクレードルの流用に関して明記されていないため、使用はあくまで自己責任となる点には気をつけておきましょう。
またWX05のクレードルは形状が違っていて非対応となっています。
古いモデルの端末のクレードルを所持しているといった際には代替品として使うことは可能です。
4−2.スマートフォンスタンド
もし立ててスマートに設置したい、といった際にはスマートフォンスタンドを使うといいでしょう。
スマートフォンスタンドに充電端子があるわけではないため、あくまでアンテナの角度調整や見た目を良くするといった用途に留まる点には注意が必要です。
W06はスマートフォンよりもやや厚みがあるため、幅の広い形状のスタンドであれば設置できます。
またデスクから高い位置に設置できるタイプであれば、基地局からの電波も受信しやすくなるでしょう。
スマートフォンスタンド自体が分厚いものだと、それだけで電波を遮断してしまう可能性があります。
なるべく端末を覆い込まないようなスマートフォンスタンドが望ましいです。
まとめ
今回はW06に関して、専用となるクレードルが提供されていない理由、クレードルを使わずに有線で接続する方法に関して紹介していきました。
モバイルルーターの中でも特に高速の通信ができることが魅力的な端末ですが、パソコン等であればUSB接続することでさらに安定した通信を行うことが可能です。
また前モデルのクレードルを充電スタンドとして代用できます。
もしくはスマートフォンスタンドを利用するといいでしょう。
もし導入を考えている場合には、有線で使いたいかどうかに関しても検討した上で参考にしてみてください。