フリーランスというのは、営業に関しても自分で行い、仕事を回していかないといけません。
その際に必要になってくるのが名刺。おしゃれな名刺に憧れる人が多いですが、その前に作り方の基本を覚えておきましょう。
- 名刺に記入するべき内容と書き方
- フリーランスの名刺に関しての注意点
- 人によってデザインを変えるべき理由とその例
先に結論を言っておきますが、ひとりで活動するフリーランスだからこそ、名刺は必ず準備しておいてください。
そこでよく疑問に思われる上記の内容について、それぞれ具体的に紹介します。
目次
フリーランスになっての名刺は人脈作りの大事なツール
まずフリーランスになったら、なぜ名刺を作っておくべきか、把握しておく必要があります。
名刺とは名前や住所など、個人情報を記したツールです。
そのため今の時代だと避ける人も少なくありません。
ところが何度も言っているように、フリーランスだと営業もひとつの仕事。
顔を覚えてもらわないと、仕事が増えていかないので、名刺を使う必要があるわけです。
名刺交換した人と久しぶりに連絡するだけでも効果大
また名刺を渡した相手に、こちらから連絡をして営業をしても問題ありません。むしろ気になる人がいるのなら積極的に連絡をとったほうが、人脈になる確率を上げてくれるのでおすすめです。
- 名刺を見て思い出す可能性がある
- 思い出さなくてもスキルなどを確認してもらえる
名刺交換した人はそのまま残している場合もあるので、久しぶりに連絡をしたとしても、その名刺を見て思い出してくれる可能性が十分にあります。
フリーランスの名刺に必要な記入すべき内容
フリーランスに名刺が必要なのは確かですが、中身が正しく整理できていないと効果はありません。
名刺を見てどんな人だったかイメージしてもらうためにも、以下の内容を最低限記入しておきましょう。
- 名前と屋号
- 顔写真やロゴ
- 肩書き
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- SNSやWebサイトのURL
名前はもちろんですが、肩書きや屋号を書き入れていると、どのような人かすぐに把握できます。
またわかりにくい名前だと、フリガナも一緒に付け加えておいてください。名前以外の部分も重要になるので、以下で詳しく紹介します。
住所は郵送などで使う大事な項目
フリーランスであっても、そうでない人でも住所はしっかり書き入れておきましょう。それは以下のような理由があるからです。
- 郵便物を送ってもらうのに使うから
- 世間的に信用が下がってしまう場合があるから
仕事をしていると住所を利用する場面が多くなるので、必ず記載しておいてください。
ところが在宅ワークなどのフリーランスだと、むやみに住所を知られたくない人も、少なからずいます。
そのような人は、以下のような対処法を利用してみましょう。
- 住所の書いていない名刺も用意して2種類を使い分ける
- 住所貸しサービスを使って架空の住所を記載
名刺に住所を書くのに抵抗を感じる人は、ストーカーのようにプライベートで、誰かが会いに来てしまうという不安を感じていますよね。
それを防ぐために架空の住所を書いた名刺を用意し、相手によって渡す名刺を使いわけてしまえば、不安も少なくなります。
その架空の住所を作れてしまえるのが、バーチャルオフィスといわれる住所貸しサービスです。
フリーランスでも使えるので、不安なら作っておいて損はありませんよ。
電話番号は携帯と事務所など複数書いてもOK
人脈を作るために必要なものが電話番号です。これもしっかり明記しておかないと、連絡手段がなくなってしまうので忘れないようにしましょう。
書いておくべき電話番号は以下の2種類です。
- 固定電話番号
- 携帯電話番号
ちなみにこの電話番号に関しても、大切な個人情報というのもあり、記載するのに抵抗を感じてしまう人もいます。
あまり電話番号を載せたくないのなら、携帯電話番号だけでも問題ありません。
ちなみに固定電話番号だけ記載するのもいいですが、住所を特定されてもいい番号にしておきましょう。
メールアドレスはフリーメール以外のものを記入
フリーランスになると電話以外の連絡手段を使う場合、メールを頻繁に使うようになります。そのため名刺にはメールアドレスも、しっかり記入しておきましょう。
とはいっても無料で気軽に作れるフリーメールだと、あまりいい印象を与えないどころか、企業によってはお付き合いができない場合もあります。その理由は以下のようにかなりシンプルです。
- 企業からのメールが迷惑メールとして認識されやすい
- 気軽に作れるからこそ、すぐに変更する恐れがある
よくフリーメールでは迷惑メール対策がしっかり施されており、企業からのメールを間違えてスパムと判定してしまい、スムーズに連絡がとれなくなってしまいます。
またすぐに作り変えられるフリーメールは、容易に変更できてしまうので、世間一般では信用度が低いとされているのも理由のひとつです。
だからこそ独自ドメインでメールアドレスを作って、それを名刺に明記しましょう。
ウェブサイトがあるなら積極的に載せよう
フリーランスなら名刺だけでなく、ウェブサイトを使って集客している人も少なくありません。
とくにIT系のフリーランスなら、ウェブサイトを作っておくと、自分のスキルを一発で把握してもらえるメリットがあります。
もちろんIT系のフリーランス以外でも、自分のポートフォリオを掲載しておきましょう。
名刺を見た人がそれを見て、スキルを評価してもらえるチャンスができます。
顔写真やロゴなどがあればインパクト大
名刺はスキルだけでなく、どのような人だったか雰囲気を覚えてもらうツールでもあります。
そのために顔写真を名刺に貼り付けておくのが理想です。
顔写真に抵抗を感じるなら、ロゴやイラストでも問題ありません。
とにかく顔を思い出してもらうのが趣旨のため、インパクトを残すロゴやイラストを描いてもらいましょう。
SNSアカウントは本格的に使っているものを記入
SNSを使って情報発信をしているのなら、そのアカウント名やURLを名刺に記載しておくのもおすすめです。
それはWebサイトと同様で、スキルなどを把握しやすいツールのひとつだから!本格的に運用をしているのなら、積極的にアピールもしてみましょう。
ところがプライベートの内容ばかりのSNSアカウントは、逆効果になる場合もあります。
あくまで記載するのは、仕事用に使っているアカウントだけにしておいてくださいね。
フリーランスが作る名刺の忘れてはいけない3つの注意点
上記では記入するべき内容を紹介しましたが、その中でもフリーランスなら特に注意しておいたほうがいいものもあります。
- 名前欄に書く肩書きや屋号は忘れずに明記
- 名刺の裏面の使い方
- 仕事の種類によって名刺を使い分ける
フリーランスは個人で活動しているからこそ、自分の事をわかりやすく表現できた名刺を作っておくべきです。
そのために上記のような注意点を、把握しておきましょう。
職種やスキルを把握できる肩書きや屋号は書き入れる
サラリーマンだとその会社のイメージによって特色が出ているので、営業がしやすいというメリットがあります。
ところがフリーランスは会社と違って、個人についてすぐにイメージできないと、顔すら思い出してくれません。
そこで名刺を見てすぐにどんな人かわかるように、肩書きを書いておきましょう。
肩書きって何?と思った人は、以下のような例を参考にしてください。
- SEOに強いwebライター
- デザインもできるプログラマー
- 戦場カメラマン
サラリーマンが使う肩書きだと部長や課長といった役職が中心ですが、フリーランスだと自分がどのようなスキルがあるか、パッと見てわかる内容に変えておけばOKです。
屋号に関しても横文字を使ったかっこいい屋号ではなく、以下のような例を参考に作っておくと、イメージがつきやすくなります。
職種 | 屋号の例 |
法律系 | フリーランス法律事務所 |
デザイン系 | フリーランスデザイン会社 |
IT系 | フリーランスエンジニア |
これもどのような仕事をしているのか、すぐに把握できる内容にしておきましょう。
裏面があるなら仕事の概要も書き入れる
名刺の表側には上記で紹介した内容を書けば、すぐにイメージが付けられますが、裏面が空いているのならそれも利用しましょう。
- 仕事の内容を詳細に書く
- スキルをアピールするスペースにする
- インパクトを与える内容にする
どのような内容でも問題ありませんが、最低でも仕事に関することを書き入れておくと、相手に伝わりやすくなります。
用途によって名刺を変えたほうがいい
フリーランスはひとつだけなく、複数のジャンルを掛け持ちしている人も多くいるはずです。
その場合は複数名刺を作っておき、相手に合わせて使い分けましょう。
名刺は書く範囲が狭いだけでなく、たくさん内容が書かれていると、ゴチャゴチャしてわかりにくくなってしまいます。
複数名刺を持ったほうがいいのはそのためです。
フリーランスが名刺作りに迷ったら参考にするべきデザイン例
名刺はデザインが凝っていると、誰からもらったのかイメージが付きやすく、顔も覚えてもらいやすくなります。
とはいってもどのようなデザインがいいのか、ひとりで考えるのも大変です。
そこでデザインの特徴についての例を紹介するので、参考にしてみてくださいね。
ユニークなデザインの名刺は覚えてもらいやすい
まず名刺だけでインパクトを出したいのなら、ユニークなデザインにしてもらいましょう。
とくに今まで見たことがないデザインにしていると、それだけで顔を覚えてもらえます。
- B5サイズの名刺
- カードゲームのような名刺
- 思い切って形を変える
インパクトを与える方法はたくさんありますが、原則として保存しやすい形にしてください。
そうでないと保管するのが面倒になってしまうからです。
もちろんそれをわかった上で、変形させた名刺を作るとインパクトが残ります。
人によって嫌がられる可能性もあるので、そのあたりは注意しておきましょう。
内容をわかりやすくするならシンプルにしよう
逆にシンプルにしたほうがいい時もあります。
それは名刺の内容を、しっかり読んでもらいたい人の場合です。
デザインに凝りすぎると文字が読みにくくて、折角の内容が全然読まれなくなってしまいます。
例えば読んでもらいたい項目だけ大きく記載していると、つい目が行ってしまいますよね?
つまり使い分けが大切です。
デザイン関係の仕事以外ならおしゃれにする必要なし
名刺はビジネスマンにとって大事なものというのもあり、おしゃれに作りたがる人がいます。
もちろんダサい名刺より、おしゃれな名刺をもらったほうがインパクトも残りますが、無理におしゃれな名刺を作る必要はありません。
おしゃれな名刺を作るには、予算と手間がかかるからです。
大事なのは名刺を見て顔を覚えてもらう点。
これさえ守っていれば、シンプルなデザインで、わかりやすい名刺を作るのがおすすめです。
逆にデザイン系のお仕事をしているフリーランスだと、スキルを伝えるのに役立つので、おしゃれに作ったほうがいい場合もあります。
伝えたい内容によって、おしゃれにするかどうか決めてくださいね。
フリーランスは名刺をうまく活用して顔を覚えてもらおう
名刺はフリーランスにとって、顔を覚えてもらうツールです。そのため記入するべき内容を守って、伝わりやすく名刺をデザインしましょう。
そのためには肩書きや屋号など、フリーランスだとあまり使われない項目にも注目し、明記しておくとインパクトが残ります。
これもわかりやすく書くように意識しておくだけでも、名刺の質が上がっておすすめです。
複数のジャンルの仕事をしているフリーランスは、それに合わせて複数名刺を持ち歩きましょう。
名刺をひとつにまとめず、ジャンルごとにひとつずつ作るのがポイントですよ。