初期費用に生活費…一人暮らしを始めるには何かとお金がかかります。
上手に節約して生活にゆとりをもたせたいですよね。
家賃などの固定費と違って、光熱費は頑張り次第で大きく節約できるお金です。
同じお金を払うなら光熱費ではなく、自分の趣味に使ったり美味しいものを食べたりして有意義に使いましょう!
地域別の平均光熱費を解説しながら、今すぐ試したくなる節約法もご紹介していきます。
目次
光熱費ってどんなお金?
水道代、電気代、ガス代、冬の時期に発生する灯油代をまとめたものが光熱費です。
電気代とガス代は月に1回、水道代は2ヶ月に1回のペースで請求が来ますが、ここではわかりやすくするために水道代を1ヶ月換算にしてお話していきます。
一人暮らしの平均光熱費は月1万円前後と言われていますが、住んでいる地域や生活スタイルによってかなり違いが出るお金です。
地域で光熱費は変わる?
家賃や物価は地域によって差がありますが、光熱費にも差はあるのでしょうか。
いくつかの地域を取り上げて比較してみました。
一人暮らし世帯の1ヶ月の平均光熱費
年間平均光熱費をもとに算出した、地域別の1ヶ月の平均光熱費は以下の通りです。
地域名 | 平均光熱費(1ヶ月) |
山形県山形市 | 15400円 |
岩手県盛岡市 | 14100円 |
埼玉県さいたま市 | 12900円 |
東京都23区 | 11800円 |
大阪府大阪市 | 11300円 |
宮崎県宮崎市 | 9300円 |
光熱費は都市部が比較的安く、東北地方が高いという結果になりました。
都市部は家賃や物価を始め、全てが高いイメージがあるので意外に思われた方も多いのではないでしょうか。
全国平均を5千円ほど上回る山形県は、水道料金が高いことで有名です。
水道水確保のためのダム建設や、送水や排水の施設整備に経費がかかったためだと言われています。
山形市は山形県の中では雪の少ない地域ですが、盆地のため夏は暑く、一年を通じて寒暖差が激しいことから電気代と灯油代の支出が大きくなっているようです。
東京23区や大阪市などの都市部は、外気の遮断に優れた気密性の高いマンションが多いので光熱費が抑えられています。
地方の光熱費を上げるプロパンガス
地方では都市ガスの普及が遅れているため、プロパンガスを使用している住居が多くなっています。
都市ガスは政府が公認した公共料金であるのに対し、プロパンガスはそれぞれの会社で自由に料金を設定できるので高額になりがちです。
競合会社も少ないため価格競争も起きません。
また東北地方はエアコンだけでは冬の寒さに耐えられないので、灯油代もかかります。
都会と地方の一人暮らし光熱費を比較
一人暮らしでどんな生活をしたらどれくらい光熱費がかかるのか、いまいちピンと来ませんよね。
都会代表として東京都23区、地方代表として山形県山形市を例に挙げて、インドア派とアウトドア派の光熱費を比較してみましょう。
インドア派の1ヶ月の光熱費
インドア派の1ヶ月の光熱費を、それぞれの地域の年間平均光熱費と基本条件をもとに算出しています。
【基本条件】
- 平日は朝8時に家を出て19時〜20時に帰宅することが多い
- 趣味はゲームやおうち映画で休日も家で過ごす
- ほぼ毎晩自炊
- お風呂は基本的にシャワー
- 洗濯は平日の帰宅後にする
※表は横にスクロールできます
地域 | 水道代 | 電気代 | ガス代 | 灯油代 | 合計 |
東京23区 | 3000円 | 5500円 | 4000円 (都市ガス) | 0円 | 12500円 |
山形市 | 3500円 | 6200円 | 5500円(プロパンガス) | 1000円 (年間平均) | 16200円 |
東京都23区の平均光熱費は11800円、山形市は15400円ですのでインドア派の光熱費は平均よりも高くなっています。
家にいる時間が多く、自炊もそれなりにするので電気代やガス代が高めです。
アウトドア派の1ヶ月の光熱費
アウトドア派の1ヶ月の光熱費を、それぞれの地域の年間平均光熱費と基本条件をもとに算出しています。
【基本条件】
- 平日は朝9時に家を出て21〜22時頃に帰宅することが多い
- イベントや旅行が好きで休日は基本的に出かける
- 自炊は週に1〜2回程度
- 毎日お湯につかる
- 洗濯は休日の昼間にまとめてする
※表は横にスクロールできます
地域 | 水道代 | 電気代 | ガス代 | 灯油代 | 合計 |
東京23区 | 3000円 | 4000円 | 3400円 (都市ガス) | 0円 | 10400円 |
山形市 | 3500円 | 4800円 | 4500円(プロパンガス) | 600円(年間平均) | 13500円 |
東京都23区の平均光熱費は11800円、山形市は15400円ですのでアウトドア派の光熱費は平均よりも安くなりました。
家にいる時間が短く自炊もあまりしないので、毎日お湯につかってもガス代や電気代が抑えられています。
全体収支で考えると、インドア派の方がお得?
アウトドア派のほうが光熱費は安く済むことがわかりましたが、インドア派は自炊によって食費が抑えられます。
そのため全体の収支としてはインドア派のほうが安くなる可能性が高いです。
プロパンガスの料金は都市ガスの1.5〜2倍にもなるので、引越しの際には都市ガスの物件を選びましょう。
一人暮らしの光熱費節約法
「節約って面倒そう」「何から始めていいかわからない」
そんな風に節約のハードルを上げていませんか?
節約は日々の積み重ねなので「これくらいなら毎日頑張れるかも」と思えるような節約法を見つけることが大切です。
節約初心者の方でも取り入れやすい簡単な光熱費節約法と、節約上級者の方も取り入れたくなる本気の光熱費節約法をご紹介していきます。
光熱費の簡単節約法
節約したいと思っても、無理をしてまで頑張るのは大変ですよね。
毎日のちょっとした心がけで光熱費はしっかり節約できます。
簡単に始められる節約法をいくつかご紹介しますので、無理なくできるものを取り入れてみましょう。
簡単節約法その1:トイレのレバーを使い分けて水道代節約
家の中でもっとも水道を使っている場所はトイレです。
トイレの水を流す際、大小のレバーを意識せずになんとなく使っていませんか?
大した違いではないだろうと思われるかもしれませんが、小で流すときに6リットル、大で流すときには8リットルもの水が使われているのです。
人は1日平均8回トイレに行くと言われているので、大小レバーを適切に使い分けるだけでもかなりの水量を節約できます。
簡単節約法その2:電球を取り替えて電気代節約
ワンルームマンションなどで入居時に備え付けられている電球は、ほとんどが白熱電球です。
白熱電球は40〜60Wを消費しますので、これを5〜10W程度の消費で済むLED電球に交換するだけで1ヶ月で200円以上の節約になります。
LED電球は高いというイメージが根強いですが、最近では価格も下がって2個入りで1000円程度のものが主流です。
簡単節約法その3:お風呂もお鍋もフタをしてガス代節約
お湯を入れている時・沸かしている時・つかっている時もフタをしておきましょう。
フタをしてつかるとすぐに温まるので半身浴の効果も高まります。
これだけで年間約2400円の節約です。
調理をするときのフタも大切な役割をします。
お湯を沸かしたり煮物をする際に、フタや落し蓋をするだけで年間約3500円の節約です。
簡単節約法その4:窓やドアをきちんと閉めて灯油代節約
ガスストーブだけでなく、他の暖房機器や冷房機器にも言えることですが、外気をしっかり遮断するように意識するだけでも空調効率をあげることができます。
ワンルームマンションは玄関から外気が入りやすいので、つっぱり棒などを使って布を吊るすだけでも年間約1000円の節約になります。
部屋の中が玄関から見えにくくなり、防犯やプライバシーの面でも役立つのでおすすめです。
ただしガスストーブは酸素を燃やして部屋を温めるので、一酸化炭素中毒にならないよう注意してください。
1時間に1回、数分程度は窓を少し開けて換気しましょう。
光熱費の本気節約法
簡単な節約法を習慣にできたらワンランク上の本気の節約法を試してみませんか?
本気で節約に励んだ場合、年間30000円以上の節約が可能です。
そんな大幅節約を可能にする本気の節約法をいくつかご紹介していきます。
本気節約法その1:シャワーの使い方を見直して水道代節約
- こまめに止める
- 節水ヘッドを取り付ける
10分間シャワーを出しっぱなしにすると120〜130リットルの水が使われます。
頭や体を洗っているときはシャワーを止めておきましょう。
備え付けのシャワーヘッドが取り外せる場合は、節水シャワーヘッドを交換すれば使用水量を大幅に減らせます。
シャワーの水圧が心配な方は節水効果が30%程度のものを選んでください。
1000円前後で購入できます。
本気節約法その2:環境とお財布に優しいエコ洗濯で水道代節約
- 残り湯洗濯
- まとめ洗い
- すすぎ1回
お風呂の残り湯を給水ホースで汲み上げて使用すると、年間約8000円以上の節約になります。
給水ホースは1000円程度で購入可能です。
すすぎが1回で済むタイプの洗剤を使用すれば、更に年間約5000円の節約ができます。
まとめ洗いも年間約4000円の節約に。
ただし洗濯物があまりにも多いと、汚れが落ちにくくなったり洗剤が残ってしまいます。
洗濯機の8割程度までたまったら洗濯するようにしてください。
本気節約法その3:家電の使い方を見直して電気代節約
- 冷蔵庫の設定温度を上げる
- 食材を詰め込み過ぎない
- エアコンの温度は固定する
冬は外気温が低いので冷蔵庫の設定温度を少し上げても問題なく冷えます。
これで年間約1500円の節約です。
また冷蔵庫を食材でいっぱいにしてしまうと庫内の冷気が上手く行き渡らず、無駄な電力を使ってしまいます。
詰め込みすぎると食材も傷みやすくなるので気をつけましょう。
庫内に程よいスペースを空けておけば年間約1000円の節約ができます。
エアコンは冷房を28℃固定で月に約800円、暖房を20℃固定で月に約1400円の節約です。
風量は自動設定で固定しましょう。
ちなみに24時間付けっぱなしは節電になりません。
冷房は1時間以上の外出であれば切り、暖房はこまめにオン・オフしたほうが節電になります。
本気節約法その4:調理時のひと工夫でガス代節約
- 同時調理で節約
- 炒め料理で節約
- 火力に気をつける
- 洗い物は水でする
アルミホイルを活用して一つのお鍋で同時に調理したり、出汁を大量にとって冷凍し複数の料理に使うなどのひと工夫で、年間約1500円の節約になります。
調理法は揚げる>煮る>蒸す>炒める(焼く)の順でガス代が高くなるので、揚げ物をしたい場合は少量の油で揚げ焼きにするか、レンジやトースターを利用しましょう。
火力にも注意が必要です。
鍋底から炎がはみ出しているとガスの無駄になってしまいます。
鍋底が平たくて大きいフライパンを使うか、中火での調理を心がけましょう。
調理後は水で洗い物をします。
水が冷たい時期はキッチン用の手袋を着用してください。
洗い桶にぬるま湯を張り、食器の汚れをふやかしてから洗うとガス代だけでなく水道代も節約できます。
本気節約術その5:本気の外気遮断で灯油代節約
- 部屋のスキマをシールで埋める
- 窓に断熱材を貼る
スキマ用テープを使用して窓枠やドアの下の隙間を埋めたり、窓に断熱材を貼って気密性を高めて外気を遮断します。
空調効率が上がり、年間で約7000〜8000円の節約が可能です。
どちらも100円ショップで購入できます。
まとめ
常に節約を意識して努力を続けるのは大変なことですが、「頑張って節約して旅行する」などの楽しい目標を設定すると節約生活も楽しめそうですね。
本気節約法の中から取り入れやすいものを見つけて簡単節約法と組み合わせてみるなど、あなた流の節約法を実践していきましょう。