フリーランスは、時間と場所を選ばずに自由に仕事ができることが最大のメリットです。
また、同じスキルを持っているのであれば、会社員よりも収入をアップさせることも十分可能でしょう。
一見とても魅力的ですよね。ですが結婚相手として見ると、どうでしょうか。
「フリーランスは会社員に比べると不安定で、将来のことを考えると結婚に踏み切ることができない」
このように考える人が多いのも事実です。
ですが安心して下さい。
たとえ会社員より安定していなくても、しっかりと対策をすれば問題は解決できます。
むしろ自由に仕事ができる分だけ、会社員よりも充実した結婚生活を送ることも可能なのです。
1つ1つの問題にしっかりと対策をして、幸せな結婚生活を送りましょう!
目次
フリーランスが結婚するときの7つの注意点と対策方法
では、フリーランスが結婚すると、実際にどのような問題が起きるのでしょうか。
- 収入が不安定
- 税金対策を忘れがち
- 社会保障が少ない
- 社会的信用が低い
- 苗字が変わる場合
- 仕事の環境が大きく変わることがある
- 結婚相手の両親や友人に反対されることがある
注意点1:収入が不安定
フリーランスは会社員とは違い、毎月決まった金額の収入があるわけではありません。
それまで上手くいっていた案件が急に無くなってしまい、給料が入らないということも十分に考えられるので注意が必要です。
対策1:複数のクライアントと契約する
フリーランスの多くが、クラウドソーシングなどのWebサービスを利用して、クライアントから仕事を引き受けることになります。
もし1つのクライアントから十分な収入をもらっていたとしても、契約するクライアントを1つに絞るのは控えましょう。
どんなに順調に仕事ができていても、世の中は何が起きるか分かりません。
突然契約が無くなってしまっても困らないように、複数のクライアントと契約するようにしましょう。
リスクの分散は、フリーランスの大事な仕事の1つなのです。
対策2:半フリーランスとして活動する
完全なフリーランスとして活動することに自信がないのであれば、半フリーランスになるのも有効な手段です。
近年では多様な働き方を認める会社も増えています。
たとえば1週間のうち月・水・金を会社で働き、それ以外の時間をフリーランスとしての活動に充てることも可能なのです。
もちろん誰でも認めてもらえるわけではありません。
会社に自由な働き方を認めてもらうには、それだけのスキルがあることが大前提なのです。
対策3:貯金を徹底する
フリーランスの結婚生活は、会社員よりもしっかりと貯金することを意識する必要があります。
実際にフリーランス同士で結婚した夫婦の例を見てみましょう。
「私たち夫婦は、私の収入は全て貯金に回して、夫の収入だけで生活しています。」
備えあれば憂いなしです。可能な限り貯蓄に回し、贅沢をしないことはフリーランスに必要不可欠なことなのです。
注意点2:税金対策を忘れがち
会社員とは違い、フリーランスは自分で確定申告をしなくてはなりません。
手間のかかる作業ですが、しっかりと対策をすれば節税になります。
必要以上に税金を払うことがないよう気を付けましょう。
対策1:配偶者控除を受ける
配偶者が給与所得者でない場合、配偶者の収入が年間で38万円以下であれば、配偶者控除を受けることができます。
また配偶者が給与所得者の場合でも、配偶者の年収が150万円以下であれば同様に配偶者控除を受けることが可能です。
配偶者の収入が増えれば増えるほど、控除される金額が減っていくの注意しましょう。
対策2:配偶者を青色事業専従者にする
配偶者に仕事を手伝ってもらえるのであれば、青色事業専従者として申請すると良いでしょう。
仕事を手伝ってもらった分の給料を経費にすることができるため、大幅な節税となりおすすめです。
青色事業専従者として申請するには以下の項目を満たす必要があります。
- 生計を一(生活の財布を一緒)にする配偶者その他の親族であること
- その年の12月31日において15歳以上であること
- 1年のうち2日に1日以上、仕事に専念して手伝ってもらうこと
仕事に専念する必要があるため、パートやアルバイトをすることができないので気を付けましょう。
また、給与を支払った後に申請しても適用されないので注意が必要です。
注意点3:社会保障が少ない
フリーランスは会社員が加入する社会保険に加入することができません。
そのため、老後や病気などで仕事ができなくなったときのために、自分で備えをしておく必要があります。
対策1:文芸美術国民健康保険に加入する
フリーランスは会社員とは違い、国民健康保険の保険料を全額自己負担しなければなりません。
また、保険料は住んでいる地域によって差があり、所得が増えるほど負担料が増えてしまいます。
一方、文芸美術国民健康保険は保険料が一定です。
つまり所得が多ければ多いほど、加入するメリットがあるということになります。
フリーランスにはおすすめの保険と言えるでしょう。
対策2:自分で老後の積み立てをする
国民年金だけでは、老後にもらえる年金の受取額が少なくなります。
また将来、年金がもらえない可能性もゼロではありません。
そのため自分でしっかりと対策する必要があります。
以下の3つは、多くのフリーランスが加入している社会保障なのでおすすめです。
- 小規模企業共済
- 国民年金基金
- 確定拠出年金(iDeCo)
注意点4:社会的信用が低い
フリーランスは会社員に比べると社会的な信用が低いです。
そのためクレジットカードやローンの審査に通りづらいというデメリットがあります。
対策1:納税実績を積み上げる
フリーランスで信用を勝ち取るには、納税実績を積むしかありません。
たとえば住宅ローンの審査では、過去3年間分の収入証明書や確定申告書を要求されます。
ローンの申請や賃貸物件を借りる際には、事前にしっかり用意しましょう。
収入証明書は以下の3点があります。
- 各自治体の役所が発行する住民税課税証明書
- 各自治体の役所が発行する納税証明書
- 税務署が発行する所得税納税証明書
対策2:配偶者を世帯主にする
配偶者が正社員として働いているのであれば、配偶者を世帯主にすると良いでしょう。
正社員であれば銀行や不動産屋からの信用も高くなります。
対策3:フリーランスになる前にクレジットカードを作っておく
カード会社は、審査をする際に個人信用情報機関に信用情報を照会します。
一度クレジットカードの審査に落ちると、個人信用情報機関に「支払い能力がない」という情報が書き込まれてしまいます。
そのため他のカード会社に申し込んでも審査を通らないことが多いのです。
クレジットカードがないと不便ですよね。
そのようなことにならないよう、学生や会社員のうちにクレジットカードを作っておくと良いでしょう。
注意点5:苗字が変わる場合
フリーランスで活動する人は、結婚して苗字が変わってからもペンネームや屋号として旧姓を使う人も多いです。
ですが、銀行の口座は旧姓のままでは使用できません。
また、確定申告も旧姓では届け出ることができないので注意が必要です。
対策:クライアントにしっかりと伝える
ペンネームで活動を続けるのであれば、クライアントにしっかりと伝えましょう。
苗字が変わったことを知らないままでは、口座の名義と一致せずにクライアントが混乱する可能性があります。
請求書や発注書などには、カッコ書きで本名を添えるなど、相手に分かりやすい状態にしておくことが大切です。
注意点6:仕事の環境が大きく変わることがある
結婚するまで配偶者と同居をしたことがない場合、仕事の環境が大きく変わってしまうので注意が必要です。
「ひとりで集中して仕事に取り組みたいからフリーランスになった」という人も多いのではないでしょうか。
結婚をすることで、必然的にひとりの時間は減ってしまいます。
仕事の能率を落とさないよう、しっかり対策することが大切なのです。
対策1:家庭内ルールを徹底する
自宅で仕事をするのであれば、家庭内ルールをしっかりと決めることが大切です。
結婚生活が始まると、お互いの生活リズムを合わせていく必要があります。
それまで自分が守ってきたルーティーンが崩れてしまうこともあるでしょう。
ですが、円満な結婚生活を続けるためには、わがままは言っていられません。
配偶者としっかり話し合い、結婚前と同じように仕事に集中できるようなルール作りをしましょう。
対策2:仕事をしやすい環境を作る
自宅を職場にするフリーランスは、仕事とプライペートの境界が曖昧になりがちです。
家族の生活音が気になって仕事に集中できないようでは、フリーランスは務まりません。
仕事専用の部屋を用意するなど、仕事に集中しやすい環境作りをすることが大切です。
注意点7:結婚相手の両親や友人に反対されることがある
「フリーランスは仕事が不安定である」という印象から、結婚相手の両親や友人から結婚を反対されることがあります。
周りの反対を押し切って結婚することは不可能ではありません。
ですが、せっかくなら祝福されて結婚したいですよね。
家族に納得してもらわないまま結婚しても、その後の付き合いに悪影響も出るため、しっかり納得してもらうことが大切です。
対策:安心できる証拠を見せる
収入が不安定であることを理由に反対されているのであれば、「安定して仕事ができている」という証拠を見せる必要があります。
口頭でいくら説明しても納得してもらえないのであれば、確定申告の書類や収入証明を見せましょう。
具体的な数字を見ることですんなり受け入れられることもあります。
また、老後の人生設計やケガや病気で仕事ができなくなったときの対策などをしっかり説明することも大切です。
フリーランスの結婚は自由で魅力的
フリーランスの結婚は乗り越えなくてはならないハードルがたくさんあります。
ですが、その大変さの分だけ魅力的であるとも言えるでしょう。
フリーランスと結婚するデメリットは対策次第で解決できるものばかりです。
パートナーと一緒に自由で幸せな結婚生活を目指しましょう!