WiFiを使用する時に快適と感じられる速度はどのくらいかご存知でしょうか?
もし速度が遅いと、動画を見ていても途中でストップしたり、ダウンロードがなかなか終わらないなどのトラブルに見舞われます。
ネット使用時のストレスとなる状況は、できれば改善したいものですよね。
今回は、快適と感じられるWiFiの速度、WiFiの速度が遅い場合の原因と対策などについて紹介していきます。
専門的な用語もでてきますが、初心者の方にも分かりやすいように解説していきますので最後までご覧ください。
目次
1.WiFiの速度を表す単位とは?
WiFiなど通信を行う際の速度の単位として用いられているのが「bps」です。
1-1.bpsとは?
bpsは日本語でビーピーエスと読みます。
bit per second (ビット・パー・セコンド)の略称で、1秒間でどれくらいのデータが送受信できるかを表す単位のことです。
つまり毎秒間に何ビットのデータをやり取りできるかを表しているんですね。
8ビットは1バイトのデータ量として計算され、ビットというのはコンピュータのデータ量で最小単位のことを表しています。
ルーターや使用環境でbpsの数値は変化し、一般的にはこの数値が大きいほど速度が速く、小さいほど遅くなるということです。
単位の見方
実際使用されている単位について、見方と読み方を紹介します。
単位 | 表しているもの |
b㎰(ビーピーエス) | 転送の速度 |
B/s(バイト) | 容量 |
Kbps (キロビーピーエス) | 1,000bps |
Mbps(メガビーピーエス) | 1,000Kbps |
Gbps(ギガビーピーエス) | 1,000Mbps |
WiFiの速度を見るときには、必ず使われる単位ですので、しっかりと覚えておきましょう。
2.WiFiの速度は上り速度より下り速度を見よう
WiFiの速度は、よく上り速度や下り速度といった、上下を示した言葉で表現されます。
送受信を行う際の速度を一般的に分かりやすく言い換えた言葉で、この際特に重要となるのが下り速度の方です。
上りと下りのそれぞれの言葉の違いについて、順を追って説明していきます。
上り速度と下り速度の違い
速度の種類 | 何の速度か? |
上り速度 |
・データの送信 |
下り速度 |
・データの受信 |
スマホやパソコンなどでは受信する機会の方が圧倒的に多くなるため、下り速度の方を重要視しながら数値をチェックしていきます。
特にオンラインで動画などを視聴する、様々なホームページをチェックする、ということがよくあるという方は、この下り速度を意識しましょう。
どちらも速い方がいいのは当然ですが、回線によっては上り下りで差があることがあるので注意が必要です。
3.WiFiを快適に使うには実際にはどれくらいの速度が必要?
実際にWiFiを使用する上で、どれくらいの速度であれば快適に利用できるかについて解説していきます。
速度 | できること |
500Kb㎰~ |
・Webサイトの閲覧 |
1Mbps~ |
・動画のストリーミング再生 |
5Mbps~ |
・標準画質の動画再生 |
15Mbps~ |
・高画質な動画の再生 |
概ね、このくらいの速度があれば上記のような利用を行う際にスムーズになります。
ただ、ルーター購入時に説明されている上り下りの数値と、実際に使用する場合ではかなり数値に差が出るので注意が必要です。
余裕があるはずなのにスムーズな利用ができない時は、この速度に達していない可能性を疑いましょう。
3-1.WiFiの速度を確認する上で押さえておきたい2つポイント
上り下りの数値で気を付けなければいけないのが、ルーターが設定している「理論値」で判断しないことです。
「理論値」とは理論上はここまでの速度が出るという技術的な数値であって、現実にはこの通りの速度が出るわけではありません。
そこで「実測値」と「ping値」の2つが重要になります。
以下に理論値、実測値、ping値について表にまとめてみました。
名称 | 意味 |
理論値 | 理論上の速度 |
実測値 | 実際の速度 |
ping値 | 応答速度 |
詳しく見ていきましょう。
ポイント1.理論値と実測値
WiFiルーターを選ぶ際には、通信最大どれくらいという風な謳い文句で紹介されていることが多くあります。
しかし実際に利用すると、「理論値」の通信速度で利用できることはまずありません。
これは障害物や使用環境の影響を受けるためです。
そこで「実測値」を計測することで、現在どれくらいの速度で上り下りの通信が行われているかを検証することができます。
これは計測する時の状態によっても変わってくる項目となりますので、時間を置いたり場所を変えたりして何度か計測してみましょう。
15Mbps〜30Mbpsの実測値が出ていれば問題なく使用できることが多いです。
モバイルルーターなどではこの数値より低くなることもありますが、大容量データの送受信などを避ければ問題ありません。
ポイント2.ping値
「ping値」とは回線に対する応答速度の数値を意味しています。
ピン、ピングと呼ばれており、パソコンからサーバーへの動作確認、その際の反応のスピードのことです。
こちらは値が小さいほど応答にかかった時間が短い=速いということを表しています。
「ping値」が大きいと、いくら上り下りの速度が速くても反応が遅れるために実質時間がかかってしまうことも。
数値としては50msより下であればスムーズな利用ができ、10msより下になればさらに反応スピードはアップするため快適になります。
100ms以上になるとかなり遅いということになるため対策が必要です。
「ping値」が大きい時は、再起動やルーターの近くで使用する、または他の端末の接続をシャットアウトするなどで改善できます。
4.WiFiの速度を計測する方法
どれくらいの上り下りの速度が出ているかを計測する方法について紹介します。
現在は速度の計測を自動で行ってくれるWebサイトやアプリなども登場しているので、そちらで計測ボタンをワンタップすることで測ることが可能です。
主に現在繋がっているWiFiの上り速度、下り速度、ping値を順番に表示してくれるので非常に便利なものとなっています。
WiFiの速度を計測する方法について詳しく知りたい人は、以下の記事を確認してください。
5.WiFiの速度が遅い原因と対策
WiFiの速度が遅くなっている原因については、繋がらない場合と同様に一時的な不具合や干渉による場合が多いです。
特に大容量のデータを送受信した際などは、しばらく回線が遅くなることがあるので気を付けましょう。
時間をおいて接続すれば問題なく速度が元に戻ったという場合は過度なデータの送受信が原因の可能性があります。
主な対策としてはルーターと使用している端末の再起動、置く場所を変える、多くの端末を繋いで使用しない、ということなどが挙げられます。
WiFiの速度が遅くてお困りの方は、以下の記事を確認してみましょう。
まとめ
今回はWiFi利用時の快適な速度について解説してきました。
現在快適に利用できている場合も、一旦上り下りの実測値やping値を計測しておくことをおすすめします。
もし不調になった際には正常時の数値と比較できるので、メモなどをしておいてください。
常に快適な速度を保ち、WiFiを快適に利用しましょう。